交流の架け橋 スーパーファミコンの二人同時プレイ
みなさん、こんにちは。
たまの休みに家でゴロゴロしていると、ひょんなことから久々に遠方の親戚や友達と会うことになって、さてどうしたものかと不安になる、そんなことってありませんか?
共通の話題も見つからず、何で時間を潰したら良いものかわからない、世代も離れている。
そんなときにオススメなのが、押し入れの奥底で眠っているレトロゲーム機。
3Dゲーム黎明期にはドット絵が古臭いだとか思われがちだったものですが、現在は表現のひとつとして定着しているとも耳にします。
もともとレトロゲーム機を所有していた世代、そしてそんなゲーム機の存在を知らない新しい世代、老若男女を繋ぐ架け橋になり得るのではないでしょうか。
今回は、そんなレトロゲーム機の中でも一世を風靡したハード「スーパーファミコン」の二人同時プレイができるゲームの中から、現行のハードではなかなか遊ぶことのできない作品達をピックアップしました。
次の夏休み・年末年始にでも引っ張り出して、家族や友達と遊び、二人同時プレイで互いの腕前を確かめあって、苦境を乗り越え、喜びを分かち合ってみてはいかがでしょうか。
スーパーボンバーマン
「スーパーボンバーマン」は1993年4月28日にハドソンから発売されたアクションゲームです。
俯瞰視点のマップ上でボンバーマンというキャラクターを操作し、時間差で爆発し、十字型に爆風を広げる爆弾を設置して、いかに爆風に自分は当たらずに相手に当てるか、という駆け引きでゲームが進行していきます。
ボンバーマンシリーズといえば、複数人同時プレイでの対戦がメイン、といった雰囲気がありますが、本作ではステージクリア型のノーマルゲームを二人同時プレイで進行することが可能です。
その際は、1Pが白いボンバーマン、2Pが黒いボンバーマンを操作します。
まれに出現するドクロのアイテムを取ると病気にかかってしまい、他のプレイヤーに触れることで伝染させてしまうおそれがあるほか、ステージのゴールに誤って爆風を当ててしまうと倒した敵が復活してしまうので、注意が必要です。
なお、本作は再開方法が昔懐かしい数字4桁組み合わせのパスワード式であり、セーブ機能が実装されたのはシリーズのスーパーファミコン最終作である「5」から。
パスワード式とはいっても、再開した際に双方が得たアイテムはリセットされてしまうため、協力プレイの際はより慎重になる必要がありました。
シリーズが進むにつれ、爆弾のバリエーションや乗り物等、追加要素が増えて複雑化していった感のあるボンバーマンですが、今だからこそ初期のシンプルさを味わってみるのも良いのではないかと感じます。
「スーパーボンバーマン」を現行ハードで遊ぶ方法は残念ながらありませんが、リブート作品として「スーパーボンバーマンR」シリーズがコナミより発売中です。
最新作の「スーパーボンバーマンR2」は2023年9月14日にSwitch、PS5、PS4、XBOX SERIES X、XBOX ONE、Windows(Steam)向けに発売されました。
基本的なシステムなど、当時のテイストを残しつつ、新しいルールのバトルも多数収録されており、各ハード間の垣根を超えた完全クロスプレイで最大64人対戦が可能です。
す~ぱ~ぷよぷよ
「す~ぱ~ぷよぷよ」は1993年12月10日に発売されたパズルゲーム。
決まった色、形のブロックを決まった数揃えて消して得点や生き残りを競う、テトリスから始まり、様々なシリーズが出ているジャンル、落ちものパズルゲームの一作です。
現在でもシリーズが出続けているぷよぷよですが、本作はその記念すべき第一作目のスーパーファミコン移植作。
ぷよぷよといえば、家庭用はほとんどの場合、コンパイルが開発してセガから発売されていましたが、スーパーファミコン版の本作はバンプレストから発売されました。
起動時に、スーパーファミコン世代にはヒーローもの、アニメ系のロボットものでお馴染みの、黒いゴーグルのロゴマークが表示されるのは、ちょっと異質なイメージを感じさせます。
今では「スーパーロボット大戦」の作中、登場ロボットのうちの一機、SRXの必殺技演出くらいでしか見られなくなってしまったのは寂しく感じますね。
本作はアーケード版に収録されたボイスが再現されており、先に収録ボイスの少ないメガドライブ版を遊んでいた方は、ファイヤー以外にも魔法があることに驚かされたのではないでしょうか。
5連鎖でばよえーんを出せたときの爽快感は格別でしたね。
また、連鎖をすることで対戦相手におじゃまぷよと呼ばれる、その名の通り邪魔なブロックを送ることができるのですが、これを相手側が連鎖することで相殺できるシステムが導入されたのは、二作目からでした。
なので、じっくり大連鎖を狙うよりも、比較的少ない連鎖をこまめに行う方が有利に試合が運ぶ、今とは少し違うバランスになっています。
「す~ぱ~ぷよぷよ」を現行ハードで遊ぶ方法は残念ながらありませんが、続編である「す~ぱ~ぷよぷよ通」をSwitchの有料サービス、Nintendo Switch Onlineに登録することで無料で遊ぶことが可能です。
また、現行ハードではSwitch、PS5、PS4、XBOX SERIES X/S、XBOX ONE、Windows(Steam)で、ぷよぷよとテトリスのルールを選択して対戦できる画期的な新作「ぷよぷよテトリス2」が遊べるほか、Apple Arcadeで最新作の「ぷよぷよパズルポップ」が配信中です。
スーパー桃太郎電鉄Ⅱ
「スーパー桃太郎電鉄Ⅱ」は、ハドソンから1991年12月20日に発売された、人気ボードゲームシリーズの三作目になります。
鉄道会社の社長となり、日本を模したすごろくのボード上を列車で旅しながら目的地を目指しつつ物件を買収、収益をあげ、時には特殊な力を持ったカードを駆使して他の社長を出し抜き、日本一の社長になることが目標です。
本作から、シリーズでお馴染み、誰かが目的地に辿り着いた際に最も遠い社長にとりつく、毎ターン悪さをしてくるキャラクターである貧乏神が、比較的平和なミニボンビーになったり、凶悪なキングボンビーになるようになりました。
現在ではもっと禍々しく、まさにキングといったビジュアルになったキングボンビーですが、この頃の不気味さもまた味があって良かったですよね。
物件の増資が導入されたのも本作でして、増資という概念を知ったのがこのゲームだったという人も少なくないのではないでしょうか。
小さな割合でもコツコツと数字を上げていくことや、いざというときのために大事なカードを取っておくことの大切さは、現在流行りのオンラインゲームの育成にも通じるところがあると感じます。
また、増資だけでなく物件そのものについても、現実世界の情報が反映されており、行ったことがない地域の特色や特産物を知る上でも、とてもためになる部分があるゲームです。
対戦で熱くなりすぎて険悪な雰囲気になった、などというまことしやかな話も耳にする本作。
少し趣向を変えて、強力な設定になっているCPU社長を長期間かけて倒すとか、そういったルールを設けて協力プレイしてみるのも面白いかもしれませんね。
「スーパー桃太郎電鉄Ⅱ」は、スーパーファミコン以外でもPCエンジン、ゲームボーイで発売されているほか、現行ハードのSwitchでも2023年11月16日に発売された「桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~」の早期購入特典としてダウンロード配信されており、遊ぶことができます。
ファイナルファイト2
「ファイナルファイト2」は、カプコンから1993年5月22日に発売された、傑作ベルトスクロールアクションシリーズ「ファイナルファイト」のうちの一作です。
同社の「ストリートファイター」シリーズに、コーディーやソドムなど、本シリーズのキャラクターが数多く登場していることでもお馴染みですね。
大好評発売中の最新作である「6」で、本作に登場する何もかも謎の男、カルロス宮本が再登場したことも記憶に新しいところです。
並み居る敵を殴る蹴るの格闘でなぎ倒していく、そんな数あるベルトスクロールアクションの中でも、キャラクターの特徴的な掛け声と独特の効果音、現実の町のようなメトロシティのフィールドを練り歩く、独自の雰囲気が魅力でした。
もともとがアーケードゲームであり、一作目もスーパーファミコンに移植されているのですが、その移植作はアーケードではできた二人協力プレイができず、キャラ数も少ない状態でした。
後に続編として、キャラ数がアーケード準拠になった「ファイナルファイト・ガイ」がリリースされましたが、それでも協力プレイは実装されていなかったため、この「2」が初めて協力プレイが可能になったスーパーファミコン版ファイナルファイトということになります。
当時の広告でも「おまえ一人では行かせない」という、協力プレイを意識したキャッチコピーが前面に出されていたため、記憶に残っている人もいるのではないでしょうか。
前述した「ストリートファイター」シリーズの中でも、移植作がスーパーファミコンで発売され大ブームを巻き起こした「2」のキャッチコピー「俺より強い奴に会いに行く」と対話のようになっているのも面白いですよね。
本作以降の「ファイナルファイト」シリーズは、アーケードゲームから家庭用ゲーム機向けへと展開を移していくことになりました。
「ファイナルファイト2」はニンテンドー3DSとWiiUのバーチャルコンソールで配信されていましたが、2023年3月28日にサービス終了してしまったため、現行ハードで新しく購入して遊ぶ方法は残念ながらありません。
前作「ファイナルファイト」のアーケード版はSwitch、PS4、XBOX ONE、Windows(Steam)で発売されている「カプコン ベルトアクションコレクション」か、「カプコンアーケードスタジアム」のDLCのうちパック2を購入することで遊ぶことができます。
パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~
「パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~」は、1992年7月3日にコナミから発売された横スクロールシューティングゲームです。
「パロディウス」シリーズの二作目であり、その名の通りコナミから発売されたシューティングゲーム「グラディウス」をパロディの元ネタにした演出が特徴です。
パロディネタを筆頭に主人公がなんとタコであったりと、お笑いネタを押し出している本作ですが、ゲーム的には意外とハード。
なかなかに敵の攻撃が激しかったり、初見では対処が難しいバラエティ豊かで個性的なステージ群が待ち受けていたりと、シューティング初心者向けではありません。
ただし、オプションモードで難易度が下げられますし、コンティニューも何度でもできるので、この作品をシューティングゲームへの入口にしてみるのもいいのではないでしょうか。
選択可能な自機がビックバイパーやツインビーなど、コナミから出たゲームのオールスターであるのも特徴です。
この作品をプレイしてみてから、その自機が登場する元ネタの作品をプレイして、本作で培った腕前を確かめてみるのもいいでしょう。
また、BGMが実在のクラシック音楽なので、教養も深まりますし、家族や友達との会話のネタになるという意味でもマストアイテムとなり得るかもしれません。
なお、本作は二人交互プレイの作品となりますが、今回は上記の理由から、オススメとして挙げさせていただきました。
「パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~」を現行ハードで遊ぶ方法は残念ながらありません。
関連作品の「ツインビー」シリーズ、「グラディウス」シリーズはSwitch、PS4向けにハムスターと日本一ソフトウェアが展開している、アーケードゲームを現行ハード向けに再現するプロジェクト「アーケードアーカイブス」のうちの作品として配信されています。
SD機動戦士ガンダム V作戦始動
「SD機動戦士ガンダム V作戦始動」は1992年9月12日にトーセが開発し、エンジェルから発売された、アクションシューティングゲームです。
有名アニメシリーズ「機動戦士ガンダム」の一作目をモチーフに、可愛らしくデフォルメされたガンダムを操って戦います。
本作は時間経過によって溜まるゲージを消費して自機を強化するシステムを採用しているので、協力プレイではよくある、パワーアップアイテムの取り合いになって、真の敵はCPUではなく2P、のような殺伐とした雰囲気になることがないのは安心できる点です。
また、原作に沿った丁寧な作品作りも特徴で、1ステージ目の敵がザク二機のみ、4ステージ目では仲間のジムがシャア専用ズゴックに撃破されるシーンがあったりと、とにかく原作準拠の芸が細かいです。
なお、原作をなぞってはいるものの、ゲームの設定上は意志を持つロボット、SDガンダム達の戦争ということになっています。
そのため、パイロットが存在しないのはもちろんのこと、原作ファンにはお馴染みのガンキャノンとガンタンクが登場しなかったり、パッケージにも映っている2P側の機体が、とくに何の説明もない謎の赤いプロトタイプガンダムだったりするのは、ご愛敬といったところでしょうか。
そういった違いを踏まえつつ、このゲームを導入として、宇宙世紀シリーズの映像作品を、初代から最新作の「閃光のハサウェイ」まで家族や友達と一緒に鑑賞してみるのも良いかもしれません。
「SD機動戦士ガンダム V作戦始動」を現行ハードで遊ぶ方法は残念ながらありません。
ファイナルファンタジーⅣ
「ファイナルファンタジーⅣ」は、1991年7月19日にスクウェアから発売されたRPGです。
RPGを協力プレイ?FF?聖剣伝説の間違いでは?と思われるかもしれませんが、実は「ファイナルファンタジー」シリーズも協力プレイに対応していたりします。
具体的には、戦闘時の操作キャラをコンフィグで各コントローラに振り分けることができるんですよね。
当時の「ファイナルファンタジー」シリーズで採用されていた、一般的なRPGにおけるターン制ではなく、リアルタイムでキャラクター毎に行動を選択して戦闘を進める、アクティブタイムバトルというシステムならではの遊びです。
コンフィグでこの設定が行えるのはⅣからⅥまでとなっています。
もしかすれば、後に同じ「ファイナルファンタジー」シリーズで、四人までの協力プレイが可能な、ゲームキューブの「クリスタルクロニクル」というゲームがありましたが、こういった過去作のおまけ的なシステムにインスピレーションを得て制作されたのかもしれません。
しかし、アクティブタイムバトルシステムは、一人が行動を選択しなければ次の一人が行動できず、更には味方を攻撃できるという、喧嘩の発端になりかねないポイントがある点には注意が必要です。
ただ、そういった山あり谷ありの戦いを乗り越えてこそ、最終的に作中キャラクターのフースーヤとゴルベーザのような、咄嗟の提案にも「いいですとも!」と返すことのできる関係性が育める、という考え方もできますね。
本作は現在でもスーパーファミコン以外の様々なハードで遊ぶことができますが、協力プレイが楽しめる意外なソフトとして挙げさせていただきました。
「ファイナルファンタジーⅣ」は様々なハードで遊ぶことができます。
ただし、Switch、PS4、Android、Amazon、Windows(Steam)で遊べる最新のピクセルリマスター版では、コンフィグからコントローラを振り分けることはできません。
現行ハードでスーパーファミコンの移植版は購入することができず、そのほかで唯一2人プレイ可能なプレイステーションの移植版は、PS3、PSP、PS Vitaのゲームアーカイブスでダウンロード購入することができます。
まとめ
ここまで様々な二人プレイができるゲームを挙げてきましたが、「いざ会うときに向けてどんなゲームを準備しようか」、「自分はここに書かれているだけじゃなく、もっと協力して楽しめるレトロゲームを持っている」、そんな楽しみな気持ちが、不安に勝ってきたのではないでしょうか。
最新のオンラインゲームで、お互い遠くにいながら協力して、荘厳なグラフィックに彩られた強大な未知の敵を打ち倒すのも、思い出になりますし、もちろん素晴らしいことです。
ですが、レトロゲームに当時夢中だった世代が、新しい世代と肩寄せ合って、古い知識と新しい技術を重ねて前に進んでいく、そんな楽しみ方も良いものだと、この記事を読んで感じていただけたなら幸いです。
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