
アイテム情報

■発売日
1990年12月14日■概要
「暴れん坊天狗」は、1990年12月14日にメルダックから発売されたファミリーコンピュータ用横スクロールシューティングゲームです。『正体不明の凶星により亡者と化し、心を失ったアメリカの人々。残された人々の祈りは海を越え、平和の守護神である大和の国の天狗に届いた。天狗は霊力によって大天狗の面を作り出し、自由と平和を取り返すためアメリカ本土へと向かう』というストーリーです。

■NES版との違い
しかし本作のNES版「ZOMBIE NATION」では『ネバダ州に落下した隕石はダルクシードというエイリアンだった。磁力光線で市民をゾンビ化させ、数多の兵器を操るダルクシード。侍の総大将・ナマクビは、ダルクシードに奪われた伝説の刀“修羅”を取り戻すべく渡米する』と変更されています。日本の天狗などに助けられたくないとでもいうのでしょうか。
しかし本作の企画段階では『平将門の首塚から飛び出した落ち武者の生首がアメリカ合衆国に復讐する』という完全にアウトなものだったので、まぁこのへんが落とし所だったのでしょう。

■評価
この破天荒なストーリーに加えて、天狗面が街を破壊しまくり、助けを求める人々を助けてるのか食ってるのかわからないクセ強なグラフィック、オドロオドロしい緊迫感を感じさせる音楽も本作のどこか恩讐に満ちた空気を存分に盛り立てています。しかし、このように各所に強烈なインパクトを残しながらもゲームとしてはしっかりと遊べる仕上がりになっているのが見事です。

■その後の展開
本作のディレクターを務めたのは、ナムコで「源平討魔伝」「超絶倫人ベラボーマン」を手掛けた中潟憲雄。ミュージックコンポーザーも兼任し独特の世界を構築していきました。
1990年11月21日のスーパーファミコン本体発売直後のファミコンソフトということで売上は振るわなかったという本作ですが、のちに唯一無二の世界観からカルトゲームとしての評価が高まり、熱狂的なファンを生み出します。
そして2021年にはNintendo SwitchとSteamで「暴れん坊天狗&ZOMBIE NATION」が発売されるに至ります。空前絶後のエキサイテングを楽しみたいなら迷わず買いです。