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アイテム情報
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■発売日
1987年10月27日■概要
「星をみるひと」は、1987年10月27日にホット・ビィから発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲームです。未来のある場所に記憶を失った“みなみ”という少年がいました。
巨大都市アークシティを管理するクルーⅢと呼ばれるコンピュータが居住者の心の中まで干渉するマインドコントロールを行っていましたが、ごく一部のコントロールが効かない人間“サイキック”を狩り始めます。
狩りから逃れたみなみを含めた4人のサイキックが反撃に立ち上がるのです。
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■評価
“管理コンピュータ”“マインドコントロール”“サイキック”など退廃したSF観を持つ当時としては珍しいタイプのRPGです。導入はいいのですが、実際のプレイに入りますととにかく不親切&理不尽のオンパレードで、発売を心待ちにして購入した当時のユーザーの心境は如何ばかりだったでしょうか。
現在ではそのアレっぷりが広く知れ渡っており、その理不尽をカルチャーとして楽しみ愛好するファンすらも存在します。ゲームの楽しみ方は時代とともに変化する良い例といえます。
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■その後の展開
そんな凶悪極まるリアル能力者向けゲームとして畏怖され語り伝えられてきた本作ですが、熱烈な愛好家有志の手により“無理ゲーではなかった世界線の『星をみる人』”として「STAR GAZER」というタイトルでのリメイク作品まで作られています。どんだけ愛されているのでしょうか。さらに2020年には現在権利を保有するシティコネクションから、レトロゲーム復刻プロジェクトMemory Clipシリーズの第1弾としてNintendo Switchへの移植が果たされます。
こちらは持ち味である無理難題をそのままに、少しでもストレスを軽減するための便利機能を搭載するなど、ユーザービリティを調整した意欲作となっています。
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■余談
ちなみに、長らく発売日とされてきた1987年10月27日という日付ですが、その後の資料や証言などから1987年11月18日が正しいのでは? とする説が浮上しています。あくまで“説”であり確定情報ではないようですが、発売日までもが曖昧なのはこのゲームに関わる人がことごとくマインドコントロールされていた可能性も否定できません。
いや、ひょっとしてそもそも「星をみる人」などというゲームはこの世に存在しないのかも……