ファミリーコンピュータ『ゼルダの伝説1 THE HYRULE FANTASY』

「THE HYRULE FANTASY ゼルダの伝説１」（ROMカセット）は、1994年2月19日に任天堂から発売されたファミリーコンピュータ用アクションアドベンチャーゲームです。

「THE HYRULE FANTASY ゼルダの伝説」は、現在まで様々なタイトルがリリースされている「ゼルダの伝説」シリーズの第1作目です。

日本では、1986年2月21日にファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして、ディスクカードとディスクライターでの書き換え用データで販売されました。
海外ではディスクシステムを展開しなかったこともありカセット版で発売されました。

その後、日本でもカセット版がリリースされます。1994年ですから、オリジナルが発売されてから実に8年後のことです。
スーパーファミコンの「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」が1991年11月21日発売、ゲームボーイの「ゼルダの伝説 夢をみる島」が1993年6月6日発売ですので、さらにその後にリリースされたファミコンソフトということになります。

同日に発売となったのがファミコン用アクションパズルゲーム「ワリオの森」。このタイトルと「ゼルダ1」がファミリーコンピュータにおける任天堂の最後のゲームタイトルとなりました。

1983年7月15日の「ドンキーコング」「ドンキーコングJR.」、すなわちマリオの活躍で華々しく幕を開けたファミコンにおける任天堂の快進撃は、8年という時を超えてカセット版として蘇った若きリンクの大冒険で幕を閉じたことになるのです。なんという心憎い演出でしょうか。

個人的な思い出ですが、「ゼルダ1」は発売後しばらく市場でダブつく状況が続き、ほどなくしてワゴンセールで1000円以下で販売しているのを見かけました。

緑色のパッケージがズラリと並ぶ様はどこかもの悲しげで、思わず1本購入してしまいました。ファミコン最後期の切ない記憶です。