ファミリーコンピュータ『スパルタンX2』

「スパルタンX2」は、1991年9月27日にアイレムから発売されたファミリーコンピュータ用横スクロールアクションゲームです。

1984年にアーケードで稼働し、1985年6月21日に任天堂からファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された「スパルタンX」の続編……のようでいて、設定もストーリーもファミコンオリジナルの作品となっています。

ゲーム内容は前作と同じくパンチとキック、さらには投げも駆使して1ライン上を左右に行き来しながら群がる敵を蹴散らす痛快アクションです。
視点がいわゆるベルトスクロールアクションっぽいのですが、画面内を任意で自由に移動できるタイプではありません。

主人公のジョニー・トーマス、通称ジョニー・スパルタンは秘密諜報員。
麻薬に汚染された街にはびこる世界犯罪組織ホークの構成員と死闘を繰り広げます。

映画「スパルタンX」の主人公の名前もトーマスですが、スパルタン号という移動販売車で軽食を売るただの腕っぷし自慢な若者でしたのでどうやら別人のようです。

舞台設定も今っぽい都市部に変更となっていますが、そもそも前作ゲーム「スパルタンX」の時代を感じさせる雰囲気と、塔を登って敵と戦う設定はブルース・リーの映画「死亡遊戯」に近く、当時からして「これってスパルタンX？」とみんなで首を傾げていたくらいなので、もういろいろ頭が混乱してきます。

映画タイトルを使用しながら、内容がまるで異なるものを作って問題なかったのかというと、まず「スパルタンX」の原題は「Wheels on Meals」といい、邦題と全く違います。
つまり邦題の権利は映画製作者とは別のところにあったと考えられます。

そこを逆手に取って「スパルタンX2」は制作されたのではないか……まぁ、もし訴えられていたら完全に負けそうな気もします。

ちなみに北米NES版（Kung Fu Ⅱ）も発売予定でしたが、結局発売に至りませんでした。
なんというか、いろんな妄想がうずまいて素直にゲームが楽しめません。