アイテム情報
「ウィザードリィⅡ リルガミンの遺産」は、1989年2月21日にアスキーから発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲームです。
世界的な名作RPG「ウィザードリィ」の2作目になります。
シナリオ1「Wizardry Proving Grounds of the Mad Overlord」(ウィザードリィ 狂王の試練場)がまずファミコン版に移植され、その2年後にシナリオ3「WizardryⅢ Legacy of Llylgamyn」(ウィザードリィⅢ リルガミンの遺産)が、第2作目としてファミコンに移植されました。
「あれ? シナリオ2じゃないの?」と思われるでしょうが、オリジナルのシナリオ2「WizardryⅡ Knight of Diamonds」(ウィザードリィⅡ ダイヤモンドの騎士)は、シナリオ1のキャラクターを引き継いでプレイすることを前提に設計されており、スタートから強いモンスターが登場していました。
ファミコンでそれに対応するとなると、外部データ記憶装置である“ターボファイル”が必須となってしまうため先にシナリオ3が移植されたといわれています。
ちなみに“ターボファイル”とは、1986年にアスキーが発売したファミリーコンピュータ用の外部データ記憶装置で本作「Ⅱ」でも使用して、「Ⅰ」のキャラクターデータを転送することができます(ただし、レベル1からスタート)。
「ベストプレープロ野球」「ダービースタリオン」といったデータ重視型ゲームに対応しているため、やりこみ派のプレイヤーには重宝されました。
フロッピーディスク内蔵の高価なパソコンでしかできないセーブデータの転送を実現できるターボファイルを使うことが、当時のファミコンユーザーにはどこか誇らしげな感覚があったように思います。
開発は「Ⅰ」と同じく、「ゼビウス」の遠藤雅伸率いるゲームスタジオが担当しました。
善と悪の2つのパーティーを周到に組み立て、バランスよく育てながら攻略していく感覚は、爽快というよりいぶし銀。
個人的にはやや人を選ぶウィズという印象がありました。