ファミリーコンピュータ『わんぱくコックンのグルメワールド』

「わんぱくコックンのグルメワールド」は、1992年4月24日にタイトーから発売されたファミリーコンピュータ用アクションゲームです。

行列のできるレストランのシェフだった父が亡くなり、跡取り息子であるコックンが料理の修行に出ている間に、父の弟子に店が乗っ取られてしまいます。実はその弟子の正体は魔界料理人だったのです。

コックンは魔術で巨大化した食材に、調理器具と頭突きで立ち向かいます。
コックンは向かってくる食材を倒すのではなく“調理”しているという点がこだわりポイントです。

非常に手堅く作られたアクションゲームである本作が一躍有名になった理由として、ゲームクリエーターの飯野賢治がプランニングとディレクション、さらに作曲も務めていたことにあります。
1989年に友人らと共に興したゲーム下請け専門会社・EIMで本作を制作し、のちに飯野はゲーム会社・ワープを創業、数々の話題作と忖度のないキャラクターで業界の風雲児となっていきます。

ちなみに飯野は、本作発売と同年の3月にアーケードの脱衣クイズゲーム「みやすのんきのクイズ18禁」も手掛けています。
EIMとともに開発を担当したビデオシステムへの持ち込み企画だったそうで飯野ファンなら押さえておきたい一作です。

さらに、「みやすのんきのクイズ18禁」は、のちに「ソニックウィングス」などの楽曲を手掛けた細井聡司のアーケードサウンドデビュー作でもあるので、細井ファンも押さえておくのが吉です。

話がずれましたが、「わんぱくコックンのグルメワールド」は誰でもサクッと遊べる良作ですので、万人にオススメします。