
アイテム情報

■発売日
1993年12月10日■概要
「なかよしといっしょ」は、1993年12月10日にユタカから発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲームです。少女漫画雑誌「なかよし」で連載された「きんぎょ注意報!」「セーラームーン」などのキャラクターが登場するRPGで、わかりやすく言えば「ファミコンジャンプ」の少女漫画版です。
なかよし編集部から依頼され、誘拐された漫画の主人公たちを助け出すために冒険をはじめるというストーリーで、戦闘シーンがスロットマシンだったり、イベントがパズルだったりと幼年女児層にも配慮した簡易なシステムを採用しています。

■システム
先にも言った通り、この“雑誌丸ごとRPG”システムは1989年の「ファミコンジャンプ」が元祖。続編の「ファミコンジャンプII 最強の7人」も1991年にリリースされています。当時、集英社のジャンプ編集者だった鳥嶋和彦は「アニメ化しない漫画作品は作家の印税も増えない。そんな漫画も入れてゲーム化することで作家にもっと印税収入が増えるようにしたい」と考えてこの企画を実現させたそうですが、実に画期的なアイデアと言わざるを得ません。

■評価
集英社が「ジャンプ」なら、講談社は「マガジン」……ではなく「なかよし」というチョイスもなかなかに慧眼です。もちろんこの当時のマガジンも「疾風伝説 特攻の拓」「BOYS BE…」「金田一少年の事件簿」と数々のヒット作に恵まれています。
しかし、「なかよし」には、全世界累計発行部数4600万部(2023年時点)を誇る「美少女戦士セーラームーン」があったのです。この社会現象にもなったタイトルが「なかよしといっしょ」企画成立の立役者であったといえるのではないでしょうか。
しかし、6つの世界を冒険する本作で、セーラームーンの世界はラスト6番目に登場。セーラームーン目当てのプレイヤーはだいぶ焦らされたことでしょう。