ファミリーコンピュータ『JJ（ジェイジェイ）』

「JJ ジェイジェイ」は、1987年12月1日に発売されたスクウェアから発売されたファミリーコンピュータ用3Dアクションゲームです。
サブタイトルの「とびだせ大作戦パート2」からもわかるように、別売りの「ファミコン3Dシステム」（1987年10月21日発売）を使うことで画面を立体的に見せるモードを搭載した意欲的な作品となっています。

ちなみに、パート1にあたる「とびだせ大作戦」（1987年3月12日発売）は、日本ではディスクシステムのゲームとして販売されたためカセットは存在せず、3Dに見せるための「とびだせめがね」は赤青メガネを使用したアナグリフ式を採用していました。
同年発売の同シリーズでありながら異なるシステムを採用したところに、ファミコンを取り巻く熱量の高さと技術への飽くなき探求心を感じさせます。

ゲームの画面写真を見ただけですと「スペースハリアー」に似ていたことからパクリゲー扱いされることもありますが、シューティング要素はボス戦がメインで、道中はどちらかといえば「3Dけっきょく南極大冒険」といった趣きがあります。

音楽はご存知、植松伸夫。そしてプログラムはファミコンの性能を限界まで引き上げ、「ファイナルファンタジー」シリーズを超ヒット作に導いたナーシャ・ジベリが担当しました。
スクウェアのビッグタイトルを数々の伝説とともに作り上げ、スーファミ「聖剣伝説2」を手掛けた後にゲーム業界から突如として姿を消し、長らく行方が知れなかったというこの天才プログラマーの才能の一端に触れる、歴史的な一作と言えます。