あなたが「最も遊んだゲームボーイのソフト」は何ですか?
初代ゲームボーイは1989年4月に任天堂から発売され、2006年まで続く同シリーズの初代機として、後世に大きな影響を与えた携帯ゲーム機です。
ゲームボーイシリーズは、現代のゲーム機では味わえないレトロ感が魅力です。多くのゲームファンの心を掴んでおり、本体とソフトともに高値で取引されています。
本記事では、ゲームボーイの歴史を人気タイトルとともに振り返ります。
ゲームボーイの誕生と初期モデルの探究
ゲームボーイ(GB)は1989年に発売が開始され、当初の想定を大きく上回る世界的大ヒット商品になりました。※DMG型番の17年続くシリーズの1作目です。
※DMG型番 ゲームボーイシリーズに割り当てられた型番
当時すでにカラーでのゲームが主流だったため「モノクロ調で売れるのか」と懐疑的な声があったものの、優れた携帯性と電池の持続から、世界中で大ヒットしました。
のちにカラーバリエーションを追加して発売されたのが「ゲームボーイブロス」です。
レッド、イエロー、グリーン、ホワイト、ブラック、スケルトンの6種類で展開され、テレビCMで木村拓哉氏を採用したことも話題になりました。
初代ゲームボーイ:携帯ゲームの黎明期
ゲーム&ウォッチに続く携帯ゲームとして、1989年4月21日に初代ゲームボーイは発売されました。
乾電池の持続性や画質などに問題を抱えつつも、手頃な価格や携帯性、カセットROMを交換するだけであらゆるゲームができる点が評価され、世界中に出荷されました。
デザインと性能
初代ゲームボーイは黒、濃い灰色、薄い灰色、透明色のモノクロ調でゲーム画面を出力する仕様です。デザインバリエーションは本体がグレーにABボタンが赤紫の1種類のみ。
以前のゲーム&ウォッチになかった「カセットを交換してさまざまなゲームをプレイできる」という点が評価され、任天堂以外のゲームメーカーもこぞってソフトを作りました。
代表的なゲームタイトル
世界で最も販売されたソフトは『テトリス』です。
その他、ローンチタイトルの『スーパーマリオランド』に始まるマリオゲームが多数発売されました。
ゲームボーイポケット:小型化の魅力
初代ゲームボーイの販売から7年経過し、小型化と軽量化を目指して作られたのが「ゲームボーイポケット」です。
徹底的なコスト削減が行われ、初代の半額近い6,800円(当時)で発売されたことも話題になりました。
ポケモンブームだったことも相まって、全日空やトヨタが限定カラーのゲームボーイポケットを発売したことからも、当時の熱狂ぶりが伺えます。
後の価格改定でゲームボーイポケットの価格は3,800円にまで下がり、新たにゲームボーイを買う層の他に、複数台所有する人が増加したのもこの頃から顕著になりました。
デザインと性能
ゲームボーイから液晶機能が向上し、背景色が赤系や青系などに変更できる仕様が追加されました。
カラーバリエーションは、「ゲームボーイアドバンス」に抜かれるまで当時最多の9種類存在しました。
代表的なゲームタイトル
ゲームボーイポケットと同年(1996年)に発売された「ポケットモンスター赤・緑」はポケットモンスターシリーズで最も売れたソフトであり、ゲームボーイのソフトの中で最も売れたソフトです。
世界に一大ポケモンブームを巻き起こし、ポケモンをプレイするためにゲームボーイポケットの購入が増えました。
技術の進化と新機能の追加
初代ゲームボーイが発売されてから技術の進化が進み、ROM容量や電池の持続性が徐々に改善していきます。
1998年4月には鮮やかなバックライトが搭載された「ゲームボーイライト」、そして同年10月には待望のカラー液晶で、ゲームボーイシリーズの転換点にもなる「ゲームボーイカラー」が発売されました。
ゲームボーイライト:バックライトがもたらす夜間プレイ
「ゲームボーイライト」はシリーズで初めて無機ELのバックライトが搭載されました。
わずかにサイズが大きくなったことに加え、バックライト機能のお陰で暗い部屋でのプレイがしやすくなりました。
また、同年発売の64GBパックやスーパーゲームボーイ2が、周辺機器としてゲームプレイの幅を広げました。
デザインと性能
カラーバリエーションは限定モデルを除くと金と銀の2色のみ。
従来のゲームボーイやゲームボーイポケットと比べて性能は良いものの、発売から半年後に「ゲームボーイカラー」が発売されたため、発売台数は少ないまま生産が終了しました。
代表的なゲームタイトル
新作ゲーム機を控えているためか、1998年に任天堂からはゲームボーイ用ソフトは発売されませんでした。
代わりにコナミから『パワプロGB』や『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』が発売され、人気が出たことで、次世代のハードでもシリーズ化しています。
ゲームボーイカラー:カラフルな画面で新体験
反射型カラー液晶のコストや電池消耗の問題が解消され、ゲームボーイの上位互換機として1998年10月21日に6,800円にて発売されました。
ゲームボーイカラー用ソフトはもちろんゲームボーイ用ソフトも動作する点が評価され、現在も高値で取引される人気ハードです。
デザインと性能
最大56色の同時発色が可能になり、鮮やかで滑らかなゲーム表現が可能になりました。
コントラスト調整が不要になったほか、赤外線通信機能も追加され、通信速度も高速モードで使用できます。
周辺機器も多数発売され、DMG型番の振動カートリッジやジャイロセンサーは、ゲームボーイカラー専用ソフトでのみ動作します。
代表的なゲームタイトル
カラー共通ソフトとしては『ポケットモンスター金・銀』、カラー専用ソフトとしては『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4最強決闘者戦記』が200万本以上販売されました。
そのほかにも『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』や『ドラゴンクエストⅢ』、『コロコロカービィ』など数えきれないほどの名作ゲームがあります。
新世代への架け橋:アドバンスシリーズの魅力
ゲームボーイアドバンス(GBA)は、SP、ミクロを含めて5年間で3機種販売されています。
液晶画面が大きくなったことにより、ゲームボーイ以降長らく縦長だった本体の形状が、アドバンスシリーズより初めて横長になりました。
鮮やかなグラフィックや32ビットCPUの搭載により、当時のプレイヤーに鮮烈な印象を与えたシリーズです。
ゲームボーイアドバンス:先進性と多様性
ゲームボーイアドバンスはゲームボーイカラーの発売から3年後、2001年3月に発売されました。
当時の任天堂開発部長だった岡田智氏から、ゲームボーイから発売以前より開発構想が温められていたことが知られています。
ゲームボーイとゲームボーイカラーのソフト全てに対して後方互換性を保っている点も評価が高く、現在もプレイとコレクションの両面で需要の高いゲーム機です。
デザインと性能
ゲーム画面が1.5倍になり、同一画面に32768色表示が可能など、あらゆる面で性能が向上しました。
画面が大きくなったことにより本体を横長の形状に変更しましたが、現行の携帯機「Nintendo Switch」まで引き継がれています。
代表的なゲームタイトル
代表的なゲームタイトルとしては、『ポケットモンスター ルビー・サファイア』や『マリオカートアドバンス』が挙げられます。
グラフィックの向上により、マリオカートアドバンスは以前のシリーズをはるかに上回る爽快なレース感が味わえるゲームになりました。
ゲームボーイアドバンスSP:折り畳み式の革新
ゲームボーイアドバンス発売から2年後の2003年2月に、上位機種として発売されたのが「ゲームボーイアドバンスSP」です。
シリーズ初の折り畳みできるゲーム機で利便性が高く、いまだに根強い人気を持つ機種です。
デザインと性能
折り畳める携帯性、充電式のリチウムイオン電池の導入、フロントライト液晶で暗い部屋でもプレイしやすい点などがゲームボーイアドバンスからの変更点です。
操作性とデザインが評価され、ホビー部門において2003年のグッドデザイン賞も受賞しました。
代表的なゲームタイトル
同時期に発売されたゲームソフトは、『メイドインワリオ』や『ロックマン エグゼ4 トーナメント ブルームーン/レッドサン』があります。
ロックマンエグゼシリーズは、ゲームボーイアドバンス発売と同時に第1作が発売され、同ハード人気シリーズとしてコミカライズやアニメ化も果たしました。
ゲームボーイミクロ:究極の携帯性
ゲームボーイミクロは2005年9月に、ゲームボーイアドバンスの後継機として発売されました。
ゲームボーイカラー以前のソフトの互換性がない点や、前年に発売されたニンテンドーDSが想定を大きく上回る売り上げだったこともあり、販売が低調なまま生産が終了しました。
デザインと性能
アドバンスシリーズ初のアルミボディを採用し、高級感のあるハードに仕上がっています。
バックライトで明るく発色のいい画面になりましたが、旧機種に比べて画面が小さくなりました。
代表的なゲームタイトル
2004年に発売された『ポケットモンスター エメラルド』は200万本を超える大ヒットソフトになりました。
ファミリーコンピューターからの移植作も増えた時期であり、スーパーマリオ生誕20周年を記念して『ファミコンミニ スーパーマリオブラザーズ』も発売されました。
ゲームボーイを彩るソフトウェアとアクセサリー
ゲームボーイシリーズは、ハード本体のみではゲームをプレイできません。
ゲーム黎明期で多数のゲームハードが登場した世代の中、ゲームボーイシリーズは10年以上ソフトが販売され続けた長寿のハードでした。
各世代でブームを巻き起こした注目のタイトルやシリーズを数作品紹介します。
また、ゲームをする上で欠かせないのが周辺機器。ゲーム体験を拡張し、より深く楽しむ上で欠かせないアクセサリーも合わせて紹介します。
記憶に残るキラータイトルの紹介
ポケモンシリーズ
ゲームボーイを語る上で欠かせないのはポケモンシリーズです。
1996年に発売された「ポケットモンスター赤・緑」は、発売から7年経過して緩やかに下降していた本体の売り上げを大幅に増加させました。
ゲームボーイカラーやゲームボーイアドバンス以降も「ポケットモンスター金・銀」「ポケットモンスタールビー・サファイア」など新たな作品が販売され、圧倒的な売り上げを記録するシリーズになりました。
2024年現在も人気は根強く、世界中でプレイされる人気シリーズです。
マリオシリーズ
また、任天堂が世界に誇るキャラクター、マリオシリーズも人気のタイトルです。
スーパーマリオシリーズのような横スクロールアクションからRPG、スポーツやレースゲームなど多岐にわたるジャンルでマリオゲームが発売され、人気を博しました。
ゲーム体験を豊かにした周辺機器
任天堂から販売された周辺機器の中でも特に画期的だったのは「スーパーゲームボーイ」です。
スーパーゲームボーイ
ソフトを差し込むとスーパーファミコン用カセットになり、ゲームボーイソフトをテレビの大画面で遊べる機器です。「スーパーゲームボーイ」「スーパーゲームボーイ2」の主な違いとしては、通信ケーブル端子の有無になります。
スーパーゲームボーイ2には通信ケーブル用のコネクタが搭載されており、通信ケーブルを接続して遊ぶことが可能になっています。同じ任天堂のハードだからできる互換性であり、痒い所に手が届く進化をしています。
なお、「ゲームボーイカラー」発売以前に登場した機器であり、ゲームボーイカラー専用ソフトには対応していません。ゲームボーイカラー用のソフトを起動できる「スーパーゲームボーイ3」も「ニンテンドウ64」用に予定もされていましたが、発売はかなわず日の目を浴びることはありませんでした。
また同じ機能のアクセサリーはゲームキューブ用も発売されました。
ゲームボーイプレイヤー
「ゲームボーイプレイヤー」はゲームボーイアドバンスのソフトを起動できるゲームキューブ用の拡張機器となっています。もちろん以前のゲームボーイ・ゲームボーイカラーのソフトも遊ぶことが出来て、大画面でゲームボーイシリーズを全て遊ぶことが出来る機器となっています。
その他、ゲームボーイ同士を繋ぎ協力や対戦を可能とした通信ケーブル。
電池切れの心配もなく稼働が可能なGBA専用ACアダプターなど、ゲームをより快適にプレイするための周辺機器が多数販売されました。
まとめ:ゲームボーイの革新的な軌跡とその影響
ゲームボーイシリーズは、2010年のゲームボーイミクロの生産終了をもって幕を閉じました。
20年以上のゲームボーイの歴史の中で多数のソフトが販売されました。ゲームの処理能力やグラフィックが向上した現在でも、ゲームファンの心を掴んで離さないタイトルばかりです。
ゲーム本体、ソフトの中にはプレミア価格がついて、コレクター需要が高いものも多数あります。
正しい情報を収集し、レトロゲームのプレイや収集に役に立てば幸いです。
レトロゲーム・レトロPC専門店BEEPではゲームボーイシリーズの買取を強化しいています。ゲームボーイに関するコレクション整理・売却をお考えでしたらぜひご相談ください!
ゲームボーイの買取については以下のページをご参照ください。