『ギャングウォーズ』タイトル決定の経緯

アルファコラム11回のイラストです

ゲームもアニメも映画もお国が違えばタイトルも変わります。
でも、中には販売メーカー側が国内タイトルをも変更を要請する事もあります。
今回の『知られざるアルファの世界』はそんなゲームタイトルのお話です。

◆ 鳩野さんにもうちょっと聞いてみました! ◆

・『ギャングウォーズ』はどういう経緯で企画・開発されたゲームでしたか?

テクノスジャパンの『ダブルドラゴン』の国内外の大ヒットを受け、2人同時プレイによるコンティニューがドカドカされる格闘アクションゲームが欲しいという社長の要望を企画部(※アルファ電子はグラフィックデザイナーは全員、企画部の所属でした)の丸山さんが受けてスタートしました。

・そもそも、なぜ『ゲルニカ』というタイトルだったのでしょう?

これはあくまで私の想像ですが、丸山さんは美大を卒業し画家としても活動されていた方なので、アーティストとしてパプロ・ピカソさんの絵にバイオレンスゲームとの共通点を見出したのかもしれませんね。

・スタッフロールには「チーム ゲルニカ」とクレジットされていて、何かしら思い入れがあるのかという気がします。実際のところはどうなんでしょう?

丸山さんは最後まで『ゲルニカ』というタイトルに固執していましたから、チーム名として残したのは最後の抵抗だったのでしょう。
ゲルニカ時代のタイトルロゴはカッコ良かったですよ。

・SNKアメリカは日本の本社よりも決定権があったのですか?

決定権はありましたね。
この当時、SNKの海外リリースの作品で改題されているのはSNKアメリカが絡んでいました。
『ラギ』の海外タイトル『ブルーズ・ジャーニー』も『バトルフィールド』の海外タイトル『タイムソルジャース』もSNKアメリカからの意向です。
SNK作品もそうなのかは分かりませんが、アルファ電子のSNK販売の80年代後半から90年代初頭のゲームは皆そうでしたね。

ちなみにスーザン女史はSNKアメリカの副社長だった方です。

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著者紹介
鳩野 高嗣 (はとの たかし)

フリーランスのゲーム制作者・グラフィッカー。 タイヨーシステム(カルチャーブレーン)~アルファ電子(ADK、フォンキャスト)~TENKY~dropといったキャリアを経て、現在に至る。
アルファ電子には1986年から2001年まで在籍しており、同社の黄金期から末期までの歴史・実情を知る人物である。 関わった作品は『ラギ』『痛快GANGAN行進曲』『ワールドヒーローズパーフェクト』『テニスの王子様-SWEAT&TEARS-』シリーズ、『マイネリーベ2』など多数。

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