世界に電波が満ち溢れ、携帯端末の発展によって人体ですらその受信用端末と化した時代。守草シズルは電波アレルギーによるクシャミと目の痒さに苦しんでいた。
そんな中、電波アレルギーの特効薬とも言えるプログラムを開発中だったとある企業のビルが、突如としてテロリスト集団によって占拠される。偶然仕事で居合わせた父がこの事件に巻き込まれてしまった事を知ったシズルは、親友の相田タダヨが作り上げた端末スーツ『小次郎』に乗り込み、特効薬と父を救出するべくテロリストへ戦いを挑む。
時は第二西暦4096年。あのMPP本社ビル事件から数か月。 事件を原因に学校を退学になった守草シズルは、読書とほんの少しのバイトで、退屈な日々をただ繋いでいた。 かつての親友そしてあの事件を共に壮絶な体験として味わった相田タダヨの居場所は知らないし、 気持ちの整理もつかず、連絡も取れずにいた。 そんな茫漠たる日常の中で椎名ムフウは、シズルの前に突然、現れた。
「ボクチンの世界を救って...いや、復旧するのを手伝って欲しい!」
いやあ、守草シズルはあの事件以来、端末スーツに乗ることはもう辞めようと決意していたし、これ以上、事件に巻き込まれることも避けたかった。ので断ったがしかし...。
「チミとチミの相方も原因なんだから!責任とってヨッ!」
こう言われてしまい、とりあえず話を聞くことにするシズルだったが、 ムフウのあとを駅前の喫茶店に向かって歩いているうちに、 気が付くと!全く知らない世界で!端末スーツのコックピットに!座っていた!