本日は弊社通販サイトであるTINY BEEPのアイテムをご紹介します。
今回は2017年3月12日に行われた『第6回 マイコン・インフィニット☆ひなまつりPRO-68K』にて頒布を始められた、サークル:試運転の資料館様、著者:試運転様初の冊子である【しあわせのレシピ ~メディア保存のLesson 初級編~】をご紹介します。
本誌は『~メディア保存のLesson 初級編~』と題されている通り、レトロPCゲームを遊ぶ際にそのゲームが記録されているメディアが劣化してしまう仕組みの説明とその対策について書かれています。
保存とは継承の一部である、と試運転様は書かれていますが、簡単に考えてみても保存しようとするからにはその先に意図することがあるわけですしね。ただ好きだからで完結せずにこういった観点から保存することの重要性を再確認し、好きだからこそお手元のゲームの先を考えることも大事です。第1遍を読むだけで、いかにメディアの保存という行為に関して試運転様が真剣に考えられているのかが伝わってきました。
内容は試運転様が主に所有されておりますFDとCD-ROMが対象となりますが、実際に当時と比べて1つ1つのソフトの本数は確実に減っています。今日からでも始める必要があると思わされます・・・。
第4編はフロー図でして、現在の自分のメディアの保管環境を改善するためにどのような対応をすれば良いのかが非常にわかりやすく見ることができます。
また、第1編で試運転様が『本誌の内容は全て実行されることが理想ではありますが、一部を抜粋して実行しても問題ありません。』と書かれている通り、個人で始めるにあたってはいきなり全ては難しかったり、どうしても事情により行えない物事もあるかと思います。
本誌を読んだ時に全部を、と考えて挫折してしまうのではなく、出来るところから出来るものだけでも行ってみましょう。
今現在、皆様の大事な思い出の詰まったFDゲームを実際に弊社で買取査定しているとカビが見受けられるものが多かったりします。カビたソフトは本体破損や再生不良などを考えると査定額が安くなってしまうこともありますが、それ以上に悲嘆すべきは懐かしかったあの時間に立ち帰れなくなることではないでしょうか。
徹夜でプレイしたRPG、SLG。腕を磨いたACT、STG。今なお記憶に色濃く残るADV。
久しぶりにプレイしようと立ち上げた時に、目に映るはモニターの黒。次に耳に響くは延々と続くFDDの読み込み音・・・。
そんな思い出の終焉、こんなに寂しいことはないですよね。
今ではコレクターズアイテムとして見られることも増えてきたレトロPCゲームですが、ゲームである以上遊べることが一番大事だと思います。まだまだFDやCD-ROMのゲームを遊ぶぞ!と思っている方や、次代に伝えることも考え個人で保管されている方。是非一度、【しあわせのレシピ ~メディア保存のLesson 初級編~】を読んでみてください。
ついつい画像に直感的にわかりやすいフロー図をピックアップしましたが、その前の第2編:原因と対策、第3編:カビが生えたらでは文章で詳しくそれぞれの内容を書かれています。専門的なFDの材質やそもそも結露とは?などの話しが中心ですが、読みやすく書かれていますのでこれから気にしてみようかな、という方も是非一度読んでみてください。また、最後に連ねられた参考文献もそれぞれURLでは更に事細かく説明されていますので、少しずつでも時間があればこちらも是非見て回ることをオススメします。
Lesson初級編ということで、今後の発行もとても楽しみなサークル:試運転の資料館様。
HPは下記となります。
http://shiuntenlos.ie-yasu.com/
サークル:試運転の資料館様、著者:試運転様発行の【しあわせのレシピ ~メディア保存のLesson 初級編~】。
レトロPCで遊ばれる方には一度は読んでみてください。