『ファミコン』を代表するソフトメーカー、サンソフト。
かわいい見た目に反して、非常に硬派で難易度の高いゲームが多いイメージがありますが、実はアスク講談社との協力の元「知育ゲーム」も制作していました。
この度、神奈川県横浜市のお客様より『サンソフト 知識ゲーム』シリーズのコレクションをお譲りいただきました。
任天堂の『脳トレ』や日能研の『□いアタマを○くする。』のような、教育ソフトの先駆け(?)といえる『サンソフト知育ゲーム』シリーズを見ていきましょう!
知能ゲームシリーズ(算数-整数編) アディアンの杖
ディスクシステムで登場した本作は、第一弾らしく算数の「整数」を学習する内容となっています。
全シリーズ通して、「ゲーム本編」のモードと、問題だけを解いていく「ステップドリル」のモードの2つに分かれています。
本作のストーリーは、悪魔が王族をさらい迷宮に立てこもりを起こしているのを救い出す、という王道パターンです。
ゲーム画面は、あまりにも『ゼルダの伝説』に酷似しており、謎解きの代わりに計算式を解いていく方式となっています。
主人公が正解したときの顔が、同社の『いっき』に登場する「ごんべ」の笑った時の顔にそっくりです(笑)
知能ゲームシリーズ2(算数-分数編) スーパーボーイ・アラン
第二弾としてリリースされた本作は、「分数」をテーマにしたアクションパズルゲームとなっています。
算数嫌い主人公の「アラン」が、病気の妹を救うために薬となる実を求めて旅立つという、これまたよくある話となっています。
しかし、世界観はかなり尖っており、分数禁止令というよくわからない法律の影響で、「怪物化した野菜」や「分数が具現化した怪物」に襲われるという奇怪さ全開の内容です。
ゲーム内容としては、『倉庫番』のようにブロックの押し引きを行い、敵を押しつぶしつつ、計算式に当てはまるブロックを解答用ブロックとくっつけるというもの。
この手のゲームとしては珍しく、「体力制」のシステムになっているため、即時にミスになるようなことがないので遊びやすいです。
反面、シンプルな計算が多かった前作に比べて、分数を使う以上メモ等は必須と考えるとかなりテンポが悪くなっているんじゃないか?とも思ってしまいます。
知能ゲームシリーズ2(算数-分数編) 地底大陸オルドーラ
見下ろし型だった前の2本から打って変わって、横スクロールアクションとなった「小数」をモチーフの3作目です。
主人公が宝を求めて、全30面にも及ぶステージを進んでいく内容となっています。
武器がクセの強い挙動の爆弾であったり、プレイヤーが鳥や謎のメッセージに翻弄される部分等、同社の「アトランチスの謎」とかなりそっくりです。
敵に触れると一発アウトな上に、特定の敵に爆弾がヒットする度、ゲームが止まり計算モードに切り替わるのはかなりストレスがたまりそうです…。
正直なところ余計に算数が嫌いになりそうで、本作でシリーズが打ち切られたのでは?と思います。
『サンソフト知育ゲーム』シリーズは、任天堂の『ドンキーコングJR.の算数遊び』に便乗したと推測されます。
しかし、ハードの制約が厳しいファミコンにとっては、コンセプトが少し複雑すぎたのではないでしょうか。
本シリーズは「勉強」も「ゲーム」も中途半端ではいけない、という教訓を得られる作品といえるでしょう。
『ファミコン』『ディスクシステム』はいまだに根強い人気を誇っていますが、それはほかのゲーム機も同様です。
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