多彩なジャンルを網羅している『ファミコン』はシュミレーションゲームにおいても、様々な小項目が存在します。
おなじみの光栄の歴史シュミレーションシリーズはもちろん、『ファミコンウォーズ』や『第二次スーパーロボット大戦』等の名作も存在ます。
そんな中、異質さを放つシュミレーションゲームも一定数存在します。
この度、埼玉県越谷市のお客様よりお譲りいただきましたレトロゲームのコレクションの中にありました、『ファミコン』の風変わりなシュミレーションゲームをご紹介したいと思います。
『松本亨の株式必勝学』シリーズ
日刊ゲンダイ等で活躍していた経済評論家の「松本 亨」氏プロデュースのシュミレーションゲームです。
株式による資産運用を題材としており、『合格ボーイ』シリーズやMaxisの『シム』シリーズの移植でおなじみのイマジニアらしい尖ったゲームデザインです。
画面はファミコンによくあるアドベンチャーゲームのような構成になっており、『ヤンジャン』や『ビックコミック』で活躍した漫画家「山科 けいすけ」氏がキャラクターデザインを担当しています。
氏のデフォルメされたキャラクターデザインは、ファミコンの画面との相性もバッチリで、「松本 亨」氏本人も登場します。
主人公は「松本」氏に弟子入りした、株式初心者のサラリーマンとなり「2年間で100万円を1億円以上に増やすこと」を目標に奔走します。
不動産運用で簡単に資金調達できることが攻略の近道となっており、バブル時代を駆けた経済評論家らしい視点と言えます。
ゲーム内音楽は全体を通してクラシックで構成されており、お料理番組等でおなじみの「The Entertainer」等聞き覚えのある曲も登場します。
音楽を担当しているのはくにおくんシリーズでおなじみの「澤 和雄」氏で、テクノスサウンドの面影を感じます。
お堅そうなタイトルに対して、ユーモアさのギャップもあったことから案外好評だったようで、発売の翌年には『松本亨の株式必勝学II』も登場しています。
本作の続きのストーリーとなっており、「松本」氏から更なる無茶ぶりお題を課せられます。
妻子トラブル等のリアリティある誰得システムも追加されており、株式運用しながら家族の期限をとらなければならない現実のようなヒリつきを味わうにはピッタリとなっています(笑)
エモやんの10倍プロ野球 セリーグ編
『阪神タイガース』を中心に活躍したプロ野球選手「江本 孟紀」氏の監修した野球シュミレーションです。
同氏のベストセラー著書「プロ野球を10倍楽しく見る方法」が名前の由来になっています。
『パワプロ』シリーズでおなじみのバッティングである、四角い枠を動かす「ミートカーソル」システムをいち早く取り入れていたり、『めざせ!甲子園』シリーズのような選択した球団のデータをカスタマイズしたりといった先進的要素が多く登場します。
しかし、実際はバッティングがかなりシビアかつCPUのプレイが強すぎることから難易度が高く、防御側の視点が球場全体を見下ろすようなクセの強さも相まって評判はイマイチです。
シュミレーターとしての要素が強い影響か、野球ゲームとしては致命的な「対戦プレイ」がない点もプレイヤーをがっかりさせた要因の一つでしょう。
また、セ・リーグとは言っているものの、「日本野球機構」からの許諾を得ていないことからパロディした球団名となっており、球団のシンボルである「ペットマーク」もそれらをイメージした既視感の強いイラストになっています。
結果、続編としてリリース予定だった「パ・リーグ」編やGB版である「エモやんの20倍プロ野球」もキャンセルされることになってしまいました。
とはいえ、説明書には氏のインタビューも乗っており、現在でも野球ファンのアーカイブとしての魅力があります。
アメリカ大統領選挙
プレイヤーが、共和党・民主党の候補者となって「アメリカ合衆国大統領選挙」に挑むシュミレーションゲームです。
1988年の実際の大統領選挙に合わせて発売された為、実際の候補者をモチーフにしたキャラクターも登場します。
かつて放送されていた報道番組『CNNデイウォッチ』のメインキャスターを務めた政治家「伊藤 信太郎」氏が監修しており、「ゲームを通じてアメリカの大統領選挙のシステムをわかりやすく伝えたかった」と語っています。
※前提として。果たしてどのくらいの人間がこのゲームに興味を持って買うのかという部分が抜けている気がしますが…
画面構成は、登場人物の顔と文字だけが表示される簡素なもので、ゲームとしての面白味にはかける味気ないものです。
資金管理をしながら政策目標を演説やCMでアピールして、各州で表を獲得していくかなり事務的な内容です。
スタッフ(秘書)として選択できるキャラクター「ペネロープ」のグラフィックがかなり凝っており、ファミコンとは思えないほどの書き込みで非常にかわいいことがレトロゲーマーの間で語り草となっています。
88年当時を感じさせるリアルな内容となっており、ソビエト連邦が崩壊前であることや、「エイズ」患者に対する差別政策があったりと情勢をうかがい知ることができます。
社会勉強にはなるものの、大衆が好き好んで遊ぶようなゲームではないため現在では「レアゲーム」としての地位を築いています。
『ファミコン』はいまだに根強い人気を誇っていますが、それはほかのゲーム機も同様です。
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