レトロゲームやセガマニアのあこがれのアイテムといえば、メガドライブの完全形態である「メガドラタワー」かと思います。
その塔頂を担当するのが、32bitにグレードアップするための周辺機器である『スーパー32X』です。
海外では、任天堂にも引けを取らない人気があった北米版メガドラこと「Genesis」の延命のためにリリースされましたが、
次世代機の『セガサターン』と自社バッティングしてしてしまい短い生涯を終えることとなりました。
そんな悲劇の存在である『スーパー32X』のソフトを、千葉県柏市のお客様よりお譲りいただきました。
最近ではあまり見ない、『スーファミターボ』も併せてお譲りいただきましたので、併せてご紹介したいと思います。
前編は、『32X』編となります。ぜひお付き合いください。
バーチャファイタ-
3D格闘ゲームの元祖ともいうべき存在で、当時の次世代機におけるのセガのキラータイトルとなった作品です。
このソフトを最後に32Xは日本での展開を終了したので、最後に発売されたソフトでもあります。
1993年にアーケードでの稼働が始まり、94年にはサターン版が発売していていました。
しかし、本作は95年の登場となっており、なんと『バーチャ2』が既にリリースされた後の発売です。
※ちなみに『バーチャ2』は海外オンリーで無茶移植のメガドライブ版がありますが、それはまた別の機会に(笑)
最大の特徴は、ROMカードリッジによるロード時間のなさが挙げられ、グラフィックもAC版と比べてそこまで劣化していないことから32Xの底力が発揮されています。
複数人対戦を想定した「トーナメントモード」やキャラのカラー変更のオリジナル要素も存在しています。
以上のことから、ただでさえ希少な32Xのソフトの中でもかなり少なく、タイトルの有名さに反して非常にレアとなっています。
バーチャルレーシング デラックス
セガの3Dグラフィック基板『MODEL1』を使用して作られた3Dのレースゲームの移植版です。
AC版を担当した「AM2研」のスタッフとコンシューマーチームの協力体制で製作されたことから、非常に再現度が高いのが特徴です。
元々、通常のメガドライブでも移植版が登場していましたが、32Xの性能のおかげで2倍以上にグラフィックがパワーアップしています。
新しいコースや音楽の追加、性能の違う車を選択できるようになるなど、AC版にはなかった要素もあることから高い評価を得ています。
アーケード版と同様に2Pプレイも存在するので、本作限定のコースで対戦プレイができるのも熱い要素ではないでしょうか?
ちなみに、AC版デザイナーは、『龍が如く』シリーズの監督でおなじみの『名越 稔洋』氏であり、学生時代3Dグラフィックを専攻していたことから制作に大きく貢献しました。
当時、3Dのゲームがあまり主流ではなかったことから、本作を担当するまで何度もセガを退社しようかと悩んでいたというエピソードがあります。
TEMPO
主人公の「テンポ」がヌルヌルと動くアニメーションのOPが印象的な、横スクロールのアクションゲームです。
『天外魔境』や『サクラ大戦』で有名な、レッド・エンタテインメント制作でアニメーションのクオリティは流石の手腕と言えます。
キャラクターデザインは、『PC原人』を手掛けた「阿部 K助」氏が手掛けており、頭でっかちなSDキャラは氏の特徴がよく現れていますね!
※ちなみに、北米版のパッケージとなるとサングラスをかけた非常に物々しい雰囲気になります(笑)
コミカルに動き回るアクションは様々なバリエーションがあり、カートゥーンのようなキャラクターデザインにピッタリです。
音楽番組をモチーフとした世界観のため、音符のアイテムを回収したり、要所でダンスパフォーマンス演出が入るようになっています。
道中獲得したポイントによって、最後に獲得する賞品が変更される「マルチエンディング」を採用しているのも特徴です。
最も豪華な賞品である「一軒家」から「パンツ」のようなまでシュールなものまで、幅広くあるので「周回プレイ」も楽しい作品となっています。
MORTAL KOMBAT II 究極神拳
日本でもカルト的な人気を誇る、残虐演出たっぷりの格闘ゲームの2作目の移植版です。
シリーズでも最高傑作と呼ばれており、キャラクターの追加や演出の強化による進化でシリーズの立ち位置を揺るぎない物にしました。
前作の話題性も合わさって社会現象に発展し、1タイトルとしてはとしては破格である、約90億円近くの売り上げを叩き出しました。
※CPUが超反応で理不尽なほど難易度が高いため、すごいインカム率だったようです(笑)
そのため、SFCはもちろんのこと、PSやSS果てはゲームボーイにまで移植されているマルチプラットフォームタイトルとなっています。
実は、32X版が当時存在した移植版の中で一番クオリティが高いと、モータリアン(MKファンの通称)の中では評価が高いです。
基本的にはアーケード版を忠実に再現しており、評価が高かったMD版よりもさらに進化した移植となっています。
細かいモーションのカット等の些細な、SFCでは緑だった血も鮮血も赤へと戻されBGMもアーケード版と遜色ないレベルです。
6ボタンのファイティングパッドにも対応しているので、32Xが遊びづらいことをのぞけばオススメしたい1本です。
次回の《後編》は、『スーファミターボ』編となりますのでそちらもお楽しみにしていただければと思います!
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