【BEEP修理班】MSX2+本体「HB-F1XV」のフロッピーディスクドライブの修理を行いました

HB-F1XVの本体です

今回はお客様からご依頼いただきましたMSX2+「 HB-F1XV(以下XV)」のフロッピーディスクドライブの修理を行います。

XVはSONYが出したMSXシリーズの最終機種です。MSX2+規格であることや、スピードコントローラー、連射といった機能も備えており、デザインも支持されていますね。

症状としては、フロッピーディスクの挿入時にモーターの音はするが読み込めない…といった具合です。
XVのドライブはゴムベルト駆動ですのでゴムの劣化により、読込不良を起こすことが多々あります。
ゴムベルトを新品に交換してドライブのクリーニングとグリスアップを行っていきます。

まずは、本体をひっくり返して裏面のネジを6カ所はずしていきます。
HB-F1XVの本体裏です

上側のカバーがパカっと開きます。コネクタが3つ繋がっていますので抜きます。
HB-F1XVの修理写真その1です

フロッピーディスクドライブにアクセスできますのでネジ3点をはずしてコネクタ2本を抜きます。
HB-F1XVの修理写真その2です
HB-F1XVの修理写真その3です

すると、簡単にドライブが外れます。取り付け板(FDD)のネジ3点もはずしておきます。
HB-F1XVの修理写真その4です

裏返してプーリーを見るとゴムベルトが劣化して切れていました。
HB-F1XVの修理写真その4です

ゴムベルトの駆動部分には劣化したゴムの汚れが付いていますので「無水エタノール」と「綿棒」でクリーニングします。
少しでも汚れが残っていると新しく取り付けたゴムベルトの劣化が早まったり、滑ったりするので入念にクリーニングしておきます。
今回はゴムの汚れだけでしたが緑青(青サビ)が出ていることが多々あります。
その場合も緑青をキレイに落としておきましょう。
※綿棒に汚れが付かなくなるまで行うのがポイントです。
HB-F1XVの修理写真その6です
HB-F1XVの修理写真その7です

続いて、スクリューネジ部分とシャフト部分のクリーニングとグリスアップをします。
クリーニングは「無水エタノール」と「綿棒」を使います。
グリスは付けすぎないように薄く延ばしておきます。
HB-F1XVの修理写真その8です
HB-F1XVの修理写真その9です

グリスはKURE「シリコングリースメイト」を使います。
他のグリスでも問題ないとは思いますが、このグリスは万が一、ゴムやプラスチックに付いても素材を傷めないので安心です。
しかも、チューブタイプで手も汚れず逆さにしても漏れたりしないのでとても使いやすいです。
HB-F1XVの修理写真その10です

新しいゴムベルトを掛けていきます。
使用するゴムベルトは国内メーカーに依頼して作ってもらったもので高品質です。
HB-F1XVの修理写真その11です

特に難しい作業ではありませんがベルトにキズや汚れが付かないように取り付けます。
HB-F1XVの修理写真その12です

最後に内部のホコリをエアダスターで拭いておきます。
HB-F1XVの修理写真その13です

あとは、ばらした手順と逆に取り付けて動作確認をしていきます。
起動したらヘッドクリーニングを忘れずに行います。
HB-F1XVの修理写真その14です

動作確認をすると無事読み込めました。
これにて修理完了となります。
HB-F1XVの修理写真その15です

今回はMSX2+ HB-F1XVのゴムベルト交換を行いました。
それほど難しい修理ではありませんが、手順を間違えるとドライブの破損にもつながります。
ゴムベルト交換にプラスして電解コンデンサ全交換(オーバーホール)も承っております。
長くお使いいただくようでしたらオーバーホールをご依頼いただければと存じます。

BEEPでは今回のMSXをはじめ、レトロゲームの修理を受け付けています。
お見積り(無料)だけでも結構ですのでお気軽にご依頼くださいませ。

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