80年代後期に登場した『PCエンジン』は、ファミコンを圧倒的に上回るグラフィック性能を有しており、これによりファミコン時代では難しかった様々なゲームの移植を可能としました。
特に、CD媒体追加ユニットの登場は表現の幅を飛躍的に上昇させたと言えます。
この度、兵庫県神戸市のお客様から『PCエンジン』のソフトのコレクションをお譲りいただきました。
アーケードからの移植タイトルが勢ぞろいしていたので、この機会に紹介したいと思います。
ファイティングストリート
濃ゆい顔になっているものの、なじみ深い鉢巻と胴着の男性が印象的なパッケージ。
お察しの通り、『ストリートファイター』シリーズのリュウであり、家庭用としては唯一の初代『ストリートファイター』の移植です。
※海外では複数のホビーPCで移植がリリースされていますが、性能不足でどれも無茶移植といった感じです(笑)
PCエンジンのディスクユニット『CD-ROM2』でリリースされたため、AC版に比べてBGMがリッチになっています。
ゲーム自体は、かなりぎこちなくモッサリした動きで、初期の格闘ゲームという感じです。
おなじみの必殺技『波動拳』『昇竜拳』『竜巻旋風脚』も本作から登場していますが、入力判定がとてもシビアでなかなか出せません。
その分、ヒットしたときは体力を半分以上もっていく、非常に大味なダメージ配分となっています。
『昇竜拳』に至ってはは、フルヒットすると「10割」ダメージというとんでもない仕様です(笑)
説明書を見ると、『ストリートファイターZERO』でも見たことのあるメンバーもいます。
以降登場していないメンバーはいつ出るんでしょうね(笑)
ワンダーモモ
キャラクターゲームでおなじみのナムコが送り出した『アイドル』ゲームの1本です。
アイドルの主人公「神田桃」が演じる特撮ヒロインの「ワンダーモモ」を操作して、異次元から進行してきた怪人と戦うという鉄板なヒーローものです。
アクションの際にパンチラして、観客であるファンが喜ぶ等、かなりお色気要素が強い作品でした(笑)
その上、見た目に反して非常に操作性が難しいことでファンの評価が分かれていました。
ストーリー仕立てになっていたアーケード版に対して、本作ではシンプルなステージクリア型に変更、ボイスの削除やグラフィックのグレードダウンはしてしまいましたが、その分操作性は幾分か改善しています。
PCエンジン版はカットシーンが追加されており、「美少女ゲーム」の要素が非常に強いです。
後のメディアミックスでも、ナムコを代表する「美少女」キャラクターとしてゲスト出演しています。
ちなみに、人気ゲーム『アイドルマスター』に登場する「765プロ」の代表の「高木社長」は、若き日に初めてプロデュースしたアイドルが本作の「神田桃」であるという設定が存在します。
ビックリマンワールド
当時大流行していた『ビックリマンチョコ』のシリーズの一つである、「悪魔VS天使」をモチーフにしたゲームです。
テレビ朝日で放映していたアニメ『ビックリマン』(87-89年)の世界観をベースにしています。
主人公は原作のシールで主人公的立場である、「ヘッドロココ」です。
アーケードゲームである『ワンダーボーイ モンスターランド』のキャラ変え移植になっており、
非常にクオリティの高いアクションロールプレイングゲームになっています。
グラフィック忠実な移植ではあるものの、一部裏技が削除されている関係で、本家よりも難しくなってしまっている部分もあります。
しかし、家庭用らしくコンテニューできるようになっているため、総合的には遊びやすくなっています。
ファミコンにも「西遊記ワールド」という名前で、キャラ変え移植されています。
そちらは性能的なグレードダウンやかなりアレンジ度が強いため、流石のPCエンジンといえるでしょう。
※ちなみにオリジナル版も『セガマーク3』に移植されており、こちらもなかなかの移植でファンからは好評です。
家庭用とアーケードで性能差があった時代だからこそ、比較することができますし、努力やしくじりを垣間見ることができます。
レトロゲームを楽しむ上で一つの指標と言えると思いますので、気になった方は動画等でチェックしてみても面白いかと思います。
もちろん、実機を持っている方は久々に実機で遊んでみてくださいね!
BEEPではあらゆる年代のゲーム機本体・ゲームソフトを買取募集中です。
CDドライブが壊れやすいPCエンジンですが、壊れていても大丈夫!
ぜひ一度ご相談頂ければと思います。
買取に関するご質問やご相談、見積もりのご依頼も無料にて承っております。
まずはお気軽にご連絡くださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。