バービー人形で有名なアメリカの玩具メーカー・マテル社が開発し、日本国内ではバンダイが販売したゲーム機「インテレビジョン」。アメリカ本国では1980年、日本では1982年とファミコン登場以前に発売されていて、家庭用ゲーム機としてはじめて16ビットCPUを搭載したハードでした。16ビットCPU搭載を大々的にアピールしたメガドライブの登場が1988年ですから、かなり先進的ですよね。
コントローラーにはテンキーを装備しており、その下にある丸い円盤が方向入力のパッドになっています。また、ボタンはコントローラーの左右の側面に2個ずつ配置されています。かなりユニークなスタイルですが、それだけゲーム機のインターフェースというものが発展途上だったということでしょう(ちなみに、テンキー装備のコントローラーは後年、アタリ社の64ビットゲーム機「ジャガー」で復活します)。
ゲームには操作方法の説明シートがセットになっており、これはコントローラーに挟み込むことができます。親切設計。
コントローラーは本体に収納可能。最近のゲーム機ではこういうデザインがないので(Nintendo Switchが近い感じではありますが…)、スタイリッシュに感じますよね。
これは日本で発売されたものなので、本体上のプレートに「BANDAI ELECTRONICS」のプリントがあります。
これは国内では販売されなかった拡張オプションの「インテレボイス」です。対応ソフトと組み合わせて使用することで、ゲームで音声合成が出力されるようになります。
インテレビジョンのカートリッジスロットは本体の右側にあるため、インテレボイスの装着時は横幅がけっこう増えます。そして微妙に一体感がない…(苦笑)。
インテレビジョンはマテルが発売していたLSIゲームのヒットを受けて開発された経緯があり、そのLSIゲームにはスポーツものが多かった影響か、インテレビジョンにもスポーツゲームが多いです。余談ですが、LSIゲームの元祖って、じつはマテル社なんですよね。
テーブルトークRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』やSF映画『TRON』を題材にしたゲームもありました。
1983年にファミコンが登場することで、家庭用ゲーム機の勢力図は大きく変わる(日本国内でのインテレビジョンも姿を消していく)ことになるのは、もはや説明するまでもないでしょう。ただ、アメリカではマテルから事業を引き継いだIntellivision Inc.(INTV Corp.)が新作ソフトや新型本体を販売し、1991年までインテレビジョンは続いていました。ひっそりとはいえ、スーパーファミコンが世に出たときにも生き残っていたというのはなかなか衝撃的な事実です。
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