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【出張買取】国産パソコン黎明期を支えた「ソードM100」を栃木県佐野市より買取いたしました

「ソードのパソコン」と聞いて、ピンとくる人はかなりの通ですね。
1970年代、社会にコンピューターが浸透しはじめたころに日本発の企業として注目を集めたのがソードでした。国産初となるパソコン「M200」や事務処理用言語「PIPS(PAN-INFORMATION PROCESSING SYSTEM)」の開発といった功績をあげています。タカラの「ホビーパソコンM5」の供給元としても知られていますね(ソードでも「m5」として発売しています)。

今回、栃木県佐野市のお客様からお譲りいただいたのは、そのソードの「M100」。「M200」の発売後にホームユース・コンピューターとしてリリースされたもので、企業向けではない、一般向けパソコンとしての第1号機です。発売は1978年の5月で、日立の「ベーシックマスター」よりも4か月ほど早い登場となっています。一般的には「ベーシックマスター」が国産初の8ビットパソコンとして認知されていますが、ソード「M100」こそがそのポジションにおさまるべきだという声もありますね(このへん諸説あってムズカシイところ)。

キーボード一体型の本体。角の部分はややアールがついていて、スマートなフォルムになっています。

キーボード右側の分離したブロックはテンキーかと思いきや、ファンクションキーの集合部になっています。パソコンのキーボードのスタンダードが定まっていない時期だからこその配列ですね。

電源は本体とは別のユニットとしてあります。レンガ2個を重ねたくらいのサイズ感で、わりと大きく、ずっしりしています。

本体の背面にある電源やディスプレイ、カセットレコーダー、音声などのコネクタ部です。カセットレコーダーは2台つなげるようになっていて、2ドライブ構成にできました。かなり先進的な設計です。

各種拡張端子は基板部を覆うものがなく、コネクタむき出しの状態です。製造コストなどの都合もあったのでしょうが、見た目で不安になりますよね…(笑)。まだパソコンがめずらしいものだった当時はかなり心配されたのではないでしょうか。

M100本体に使用するモニターとカセットレコーダーもセットでお譲りいただいています。
どちらも日立製ですが、のちにソードが買収されることになるのは東芝なんですよね…。

ルックスの整った女性とM100がセットで写った説明書の表紙。いかにも1970年末あたりの昭和らしいデザインです。ちなみに、内容はよくある接続・操作方法だけでなく、ソードM100がこれからの生活をどれだけすばらしいものに変えられるかといった展望を語る序文や実際的なプログラム例など、かなり充実したものになっています。

 

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