1982年8月に発売されたトミー(現タカラトミー)の「ぴゅう太」は、ホビーユースをメインに設計されたゲームパソコンながら、16ビットマシンでした(タカラのM5やバンダイのRX-78、MSXなど、当時は8ビットマシンが主流)。価格も59, 800円と低めにおさえ、野心的なハードだったといえるでしょう。
プラレールやトミカなど、すでに強力なおもちゃの販路を持っていたこともあり、デパートや玩具店で実機展開されていたこと、またそのキャッチーな商品名(もちろん「コンピュータ」が由来です)で、かなり多くの人から認知されています。一方で、セールス的には大きな成功を収められず、後継機として「ぴゅう太Jr.」「ぴゅう太mk2」をリリースするも、1985年2月には生産を中止して撤退という憂き目にあっています(…とはいえ、同人サークルが2018年に新作ゲームを一挙に8タイトルもリリースしていたりして、やはり自分でプログラムを組めるマシンは強いですね)。
今回はそんな「ぴゅう太」をゲームソフトも多数セットで大阪府堺市のお客様よりお譲りいただきました。
本体はキーボード一体型で、キーはゴム製(こういうのはチクレットキーボードと呼ぶそうです)。カーソルキーが最上段の左側にあるのはかなり異質な感じがしますが、当時はまだこうしたもののレイアウトが定まっていない時期だったことを物語っていますね。
映像出力はRF端子だけでなく、ビデオ端子も備えています。CPU以外の部分でもこうした将来を考えてある設計はなかなかすごいですね。ちなみに、コントローラー端子のコネクターはひとつだけですが、コントローラーのほうが2人ぶんまとまった配線になっているという意外なアプローチです。
コントローラーは下にある円盤が方向キーになっています。マテルの「インテリビジョン」に似たデザインです。困ったことに、操作性があまりよくないところも似ています…(苦笑)。レバー式のコントローラーも出る予定だったそうですが、結局は未発売でした。
ぴゅう太に搭載している「G-BASIC」はコマンドが英語ではなく、日本語(カタカナ)で記述できるようになっているのが特徴です。これはぴゅう太が他社のOEM製品ではなく、トミーの自社開発だったから実現できたのでしょう。低年齢層がわかりやすいものを…という意思がすばらしいです。
ぴゅう太のゲームソフトは全部で26タイトルあり、『ターピン』『スクランブル』『プーヤン』など、コナミのアーケードゲームの移植が多いのが特色です(…というか、コナミ作品以外だとユニバーサルの『Mr.Do!』しかない…)。映画『トロン』のゲームも出ているのがかなり変わったところ。
BEEPではあらゆるゲーム機本体やソフトの買取を歓迎しています。また、情報誌やカタログなどの関連アイテムも積極的に買取しております。今回のような宅配買取だけでなく、出張買取も承っております。
買取に関するご質問やご相談、お見積りの依頼はいつでも受けておりますので、お気軽にご連絡ください。
どうぞよろしくお願いいたします。