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【宅配買取】リッチなMSXユーザーの拡張音源・パナソニック「FS-CA1」を静岡県掛川市より買取いたしました

ホビーパソコンとして日本国内だけでなく、海外にも広く普及したMSXは、シンプルでコンパクトな設計ゆえに、さまざまな周辺機器が存在します。
今回紹介するのは、静岡県掛川市のお客様よりお譲りいただいたFM音源とPCM音源を拡張するMSXオーディオユニット「FS-CA1」です。

MSXのFM音源ユニットといえば、FMパナアミューズメントカートリッジ(FM-PAC)がメジャーですが「FS-CA1」はそれより1年以上も早く登場していました。
ただ、定価が34,800円と高めなのがネックでした。パナソニック「FS-A1」の定価が29,800円、ソニー「HB-F1」の定価が 32,800円と、当時主流の本体よりも高額な周辺機器だったために、あまり普及することなく姿を消しています。(それだけ「FS-A1」「HB-F1」の価格破壊が強烈だったとも言えますね…)

「FS-CA1」本体は、特殊形状の大型カートリッジです。パナソニックの「FS-A1」本体にぴったりとキマるデザインのため、横幅がかなりあります。
キーボードやマイクなどの機器の接続やFM音源・PCM音源の構成の図解があしらわれているのが80年代末っぽいデザインですね。
なお、「Y8950」と記された音源チップはヤマハ製で、FM音源部の性能は「YM3526(OPL)」と同じものになっています。FMパナアミューズメントカートリッジに使用しているFM音源は「YM2413(OPLL)」なので、同系統なのがわかります。

背面には別売のミュージックキーボードを接続するコネクタや音声の入出力端子などを搭載しています。音声出力は赤と白のRCA端子でステレオ仕様のように見えますが、実際にはモノラル音声出力がふたつという構成だったりします。

MSX2+になってからはパナソニック製の本体でもカートリッジスロットの位置が変わるので、セットアップがちぐはぐな状態になってしまいます。
これはTurbo Rの「FS-A1ST」本体に接続したものです(笑)。

『ミュートピア』『スコア・エディタ』『サウンド・パレット』のチラシも同梱されていました。
どれも作曲ツールソフトではあるものの、作曲アプローチが異なっているのは面白いですね。
さらにミュージックキーボードが必要になる『サウンド・パレット』を購入した人はほとんどいなかったのではないでしょうか。

説明書には「FS-CA1」の特徴が記載されています。
「MSXオーディオユニットをサポートした、別売りのソフトウェア」の作曲については、先述のソフト3本が該当します。一方で、ゲームについては対応しているものがほとんどありません。
(『戦場の狼』『ラビリンス』『ゼビウス ファードラウト伝説』など)
MSXオーディオユニットが普及しなかった影響が大きいのでしょうが、値段的にゲームをメインに遊ぶライトユーザーよりはMSXをツールとして使い込む人が買ったものでしょうから、特に影響はなかったのかもしれませんね。

なお、BEEPの過去の買取でも「FS-CA1」と作曲ツールソフトを紹介していますので、ご興味のある方はこちらもご覧ください。

MSX豆知識 MSXオーディオユニット(FS-CA1)研究 Part 1

MSX豆知識 MSXオーディオユニット(FS-CA1)研究 Part 2

BEEPではあらゆる年代のパソコン本体やパソコンソフトを買取しています。
今回紹介したような特殊な周辺機器も募集中です。

MSXの高価買取リストはこちら

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