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【修理班の現場案内】レトロゲーム機の修理に使う道具 その1

今回は修理の実例ではなく、日頃レトロゲーム機の分解や修理で使っている道具の話です。

ゲーム機の修理は、簡単なものから複雑なものまでさまざまなケースがありますが、ほぼすべて分解作業が必要になります。
分解は修理の作業の第一歩…ということで、分解作業に使っている道具を中心に紹介していきます。

はじめに、ベッセルのドライバーセットです。

こちらの商品はアマゾンなどでだいたい1,000円ぐらいで購入できると思います。
ドライバーのプラスとマイナスに使いやすいサイズがそろっており、これでだいたいのことがまかなえます。
また、拡張グリップも付属していて力をかけやすく便利です。

続いて、ベッセルのボールグリップドライバーです。

サイズはプラスのNo.2、軸が200mmのロングドライバーです。
これは奥まったところのネジを回すために使用します。
ほとんどはPC系の修理をする際に使用しています。
グリップがしっかりしており、力が入れやすくなっています。
ただ、長さがあるため、気をつけないとネジの頭をナメます。

基本的にはベッセル製のものが値段もお手軽で軽作業にはもってこいだと思います。

そして、Y字ドライバー

これはゲームボーイアドバンスやNintendo Switchといった任天堂系の本体でよく使うものです。
ただ、自分が使っているドライバーは安いものだからなのか、ビットの先が合っておらず、ちょっとナメ気味です…。

特殊な形状のドライバーにはENGINEER製DTC-20DTC-27もあります。

DTC-20はスーファミやゲームボーイ等のソフトを分解するときに必要となります。
DTC-20より少し大きい、DTC-27はPCエンジンやスーパーファミコンの本体などを分解するときに必要になります。
ほかのもので使うことはまずありませんので、上記のハードを修理予定でないなら持っていなくてもいいと思います。

さらに、Anex製T-10というドライバーです。

いわゆるトルクスというやつで6角形の星型のような形をしています。
これはPCエンジンDuo、Duo-Rの分解で使用します。

ドライバー以外の工具では、先細ラジオペンチニッパーもよく使います。

特にここの製品というわけではありませんが、現在はKENOHSHELLのものを使用しています。
自分的にはラジオペンチは、やはり先の細いものが使いやすくてオススメです。

修理作業においては分解と同じくらい基本的で大切なことに、クリーニングがあります。
これは知っている人も多いと思いますが、クリーニングで使っているのは無水エタノールです。

無水エタノールは濃度が濃く揮発性が高いため、基板の接点の汚れやグリスの拭き取りなど、おもに水を使えない箇所のクリーニングに適しています。
ただ、やり過ぎると色々溶かしてしまうおそれもあり、注意は必要です。

ここまではそれほどめずらしい道具はないかな…ということで、最後にドータイトを紹介しておきます。

これは断線してしまった回路を修理する際に使用しているペーストとなります。
修理箇所に塗って、乾いたら効果を発揮します。
値段的には1万円前後と、けっこう額なので、購入はちょっとためらいますが、とても便利です。

…と、今回はこのあたりで。

よく使うものをセレクトしたつもりですが、まだまだご紹介できていないものもまります。いずれ第2弾として紹介したいと考えています。

BEEPではレトロハードの修理・オーバーホールを受けつけていますので、お気軽にご相談ください。

よろしくお願いいたします。

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