マイクロソフトのWindows95がPCの世界を一気に変化させるよりも前、1980年代後半から1990年代前半は日本国内のPCはNECのPC-98シリーズが絶大なシェアを誇っていました。そんな状況でもシャープのX68000はホビーマシンとしての性能が飛びぬけて高く、ある種、憧れのマシンのような存在でした。当時の最先端だったアーケードゲームの移植や、それに劣らないオリジナルタイトルなどを埼玉県蓮田市のお客様より買取いたしました。「X68000があればどんなゲームでも作れるんじゃないか…?」と思わせてくれる魅力的なラインナップです。
グラディウスII
X68000といえば、『グラディウス』が本体パッケージに同梱されていたことでも有名ですね。さらにゲーム内容のパワーアップした『~II』は本家のコナミがみずから移植しています。オリジナルの基板ではメインCPU(MC68000)を2基搭載しているのに対し、X68000のCPUは1基でハードウェア的には不利な部分があるにも関わらず、ほぼ遜色のない仕上がりです。HDDインストールやオンメモリでの快適なプレイ環境だけでなく、MIDI音源にも対応しており、オリジナルを凌駕する部分さえあります。
悪魔城ドラキュラ
コナミがX68000でリリースした最後のソフトで、それだけに力の入れようがすごいです。内容としては『悪魔城ドラキュラ』シリーズの第1作として発売されたファミコンディスクシステム版のリメイク的なものですが、グラフィックはX68000の性能をとことん使い切ったような高レベル・高密度なもので、実際の季節や時間帯によってゲーム中の演出も変化があるなど、細かい作りこみも徹底しています。BGMは内蔵のFM音源だけでなく、MIDI音源にも規格ごとに違うアレンジを収録するほど。専門誌『Oh!X』でも1993年度の「GAME OF THE YEAR」でゲーム大賞だけでなく、グラフィック、音楽、プログラミングの各部門賞を獲得しています。シリーズのファンでなくてもプレイしておいて損はないどころか、プレイしておきたいタイトルです。
ファイナルファイト
ベルトスクロールアクションを完成の域に到達させたカプコンの傑作。大きなキャラクターたちが暴れまわる爽快感に加え、巧妙に調整された難易度は遊ぶほどにプレイヤーを引き込みます。先行して発売されていたスーパーファミコン版もかなりいい仕上がりだったものの、「プレイヤーキャラクターが少ない」「2人同時プレイができない」と誰にでもわかる大きなアーケード版との差がありました。そういったところを解消したX68000版はかぎりなくアーケード版に近づいており、熱心なファンを納得させる内容でした。ちなみに、移植作業はSPSによるものです。
ストリートファイターIIダッシュ
対戦格闘ゲームという新しいジャンルを切り開いた『ストリートファイターII』のアッパーバージョンとして出た『~IIダッシュ』。同キャラクターでの対戦やボスキャラクターである四天王の使用も可能となり、対戦ブームをさらに加速させたタイトルです。スーパーファミコン版の『II』の販売数が200万本を超える大ヒットとなったこともあり、専用の公式コントローラー「CPSファイター」をX68000にも接続できるアダプタを同梱しています。ディスク交換の手間が多いのがやや難点(ただし、HDDインストールやメモリ強化で解消できます)ですが、移植度の高さはX68000のハード性能に見合うだけのものがあります。
メルヘンメイズ
ポップなキャラクターデザインとスタイリッシュなクォータービュー画面のアクションゲーム。オリジナルはナムコのアーケードゲームで、移植はSPSが手がけています。このX68000版より前にナムコがPCエンジン版をリリースしているのですが、こちらはトップビュー画面のアクションゲームになっていました(なお、これは技術的な問題というより、PCエンジンのコントロールパッドでは斜め方向の入力がしづらいことを考えてのアレンジだったようです)。ゲーム内容はけっこう難しめながらも、やりこんだプレイヤーは多いようで、そこはもちろんうまく調整されているのでしょうが、ビジュアルの重要性を感じますよね(笑)。
ジェノサイド2
ZOOMのデビュー作『ジェノサイド』の続編。とにかく敵をメッタ斬りにして突き進む、武骨な内容だった前作に比べ、演出やグラフィックが格段に向上しています。プレイヤーはより多彩なアクションをできるようになり、キャラクターの操作をしているだけでもロボットアクションの醍醐味を味わえます。高荷義行氏のパッケージアートも相まって「X68000はカッコいいものが似合う!」というイメージをユーザーに強く印象づけたのではないでしょうか。
ファランクス
ZOOM制作によるX68000オリジナルのシューティングです。プレイヤーの操作の結果がダイレクトにゲーム中の結果に反映されるシューティングはアーケードゲームとの相性がよく、当時は“最先端のシューティングはアーケードのもの”という認識が強くありました。そんな中、ゲーム画面はアーケードさながらで、オープニング(もちろんエンディングも)が充実していた本作はかなりの衝撃でした。難易度やステージの長さといった調整部分の詰めがしっかりしていれば、アーケードに逆移植があったかもしれないと思わせてくれます。
ナイトアームズ
『スタークルーザー』で有名なアルシスソフトウェアの手がけたシューティングです。ステージによってサイドビューの2Dタイプとリアビューの3Dタイプがあり、ふたつのスタイルを楽しめるのが特徴になっています。3Dタイプのゲームはキャラクターデータを多く用意しておくのが当時の基本だったのに対し、スプライトの拡大・縮小でスマートに処理しており、さらりと高い技術力を見せつけてくれます(X68000にはそういったハード機能はなく、プログラムで疑似的に再現してるってことです)。後にプレイステーションでヒットする3Dシューティング『オメガブースト』の原型のような作品であることも注目ポイントのひとつですね。
スターウォーズ
SF映画の大名作『スター・ウォーズ』のデス・スター戦をモチーフにした3Dシューティングです。ATARI社がアーケードゲームでリリースした『スター・ウォーズ』のようなワイヤーフレームモデルによるグラフィック処理で、当時のPCでは負荷の大きかった3D描画を実用レベルのスピードにしています。リプレイ機能を備えていることで、自分のプレイを映画の一部のように楽しめるのは従来のゲームにはない新鮮な体験だったと思います。
今なお熱い支持の絶えないX68000、BEEPではハード・ソフト・そのほか周辺アイテムに至るまで、買取を募集しています。
付属品の有無やコンディションなどに制約は設けていません(むしろ、状態がよければ買取金額を増額します)。
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