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【宅配買取】月刊PCエンジン全冊セットを愛知県春日井市より買取いたしました

1987年10月に発売されたPCエンジン。ファミコンやセガ・マークIIIを圧倒的に上回るグラフィック性能で、新しいゲームの時代の到来を感じさせました。1988年末には新メディアであるCD-ROMを採用した拡張ハードのCD-ROM2もリリースし、ゲームの発展をさらに加速させたといえるでしょう。ゲーム機の進化の過程においてPCエンジンの功績はとてつもなく大きいですが、その情報誌として一大勢力であった『月刊PCエンジン』を愛知県春日井市のお客様よりお譲りいただきました。独立創刊前の『PCエンジンSPECIAL』から誌面リニューアルをはかった『GAME ON』創刊号までそろった状態で、PCエンジンの情報アーカイブとしてだけでなく、ひとつのゲーム雑誌の歴史をたどる資料としても意義のあるものです。

『PCエンジンSPECIAL』

PCエンジン専門のゲーム情報誌『PCエンジンSPECIAL』は小学館の児童向けコミック誌『コロコロコミック』の増刊として1988年に発行されました。『コロコロコミック』といえば、高橋名人を主人公にした『ファミコンランナー高橋名人物語』だけでなく、『スターソルジャー』『ボンバーマン』といったハドソンの代表作の紹介記事やマンガなどでハドソンとは関わりが深く、ハドソンが本腰を入れて取り組んでいるPCエンジンを積極的に取り扱おうとするのは自然な流れだったのでしょう。『R-TYPE』や『スペースハリアー』『ファンタジーゾーン』『ドラゴンスピリット』など、アーケード移植のビッグタイトルが並び、CD-ROM2システムの開発特報といった新時代の勢いを感じさせる表紙になっています。

誌面のマスコットキャラクターとして考案されたと思われる、PCエンジンマン。こういったノリはいかにも『コロコロコミック』らしいところ。

『コロコロコミック』といったら『ダッシュ!四駆郎』や『爆走兄弟レッツ&ゴー‼』といったミニ四駆をテーマにしたマンガの印象も強いですね。タミヤの広告も入っているのは兄弟誌としてのイメージで制作していたのだなァ…と感じます。

誌面の特徴としては、小中学生をメインの読者層に想定した読みやすい記事が挙げられます。漢字にはふりがなが振ってあるだけでなく、紹介内容のイラスト説明なども多く、学習誌のようなつくりをしていました。

新人アイドルにPCエンジンのゲームを遊んでもらう「プリンセスカフェ」も当時のゲーム誌ではちょっと変わったアプローチで、その後の『月刊PCエンジン』の特色にもなります。これは『コロコロコミック』とも違う雰囲気で、大手出版社の小学館だからこそできた記事といえるでしょう。

『月刊PCエンジン』1989年1月号~12月号

『PCエンジンスペシャル』が順調な売れ行きだった流れを受け、1988年末、スーパーCD-ROM2の発売とほぼ同時に『月刊PCエンジン』が独立創刊します。スーパーCD-ROM2を大々的に紹介しつつもHuカードタイトルをしっかりと中心に据えた展開は、安心感がありますね。

『月刊PCエンジン』1990年1月号~12月号

1990年からは表紙のイラストレーターが変わります。よりコミカルな雰囲気になったというか『ファミコン通信』っぽくなったというか…(笑)。春ごろには『天外魔境II』の企画が動きはじめているのが驚異的です。

『月刊PCエンジン』1991年1月号~12月号

『天外魔境』や『イースI・II』のヒットでCD-ROM2の普及が進み、CD-ROM2タイトルが増えてきます。CD&カードホルダーの応募者全員サービスなどの企画も展開していて、付録以外のホスピタリティも特筆すべき編集方針でした。

『月刊PCエンジン』1992年1月号~12月号

長い断絶期間を経てついに完結を迎えた『スナッチャー』や屈指の傑作STG『ソルジャーブレイド』、そして『天外魔境II』など、92年は非常に充実したラインナップです。『シュビビンマン3』や『源平討魔伝 巻之二』『桃太郎電鉄II』といったシリーズものも意外に目立ちますね。

『月刊PCエンジン』1993年1月号~12月号

アーケードゲームだけでなく、家庭用ゲーム機にも大きな衝撃をあたえた対戦格闘ゲーム。1993年にはPCエンジンにも6ボタンパッドが登場することになり、念願の『ストII』が発売されます。「100メガショック!」で勢いを伸ばしていたSNKの『餓狼伝説2』『龍虎の拳』といったビッグタイトルの移植も決定しましたが、その一方でHuカードのタイトルは縮小していきました。アニメや美少女キャラをウリにしたタイトルが増加し“PCエンジンはギャルゲーハード”というイメージを強くしていった時期でもありますね。

『月刊PCエンジン』1994年1月号~3月号

93年終盤からは32ビットCPUを搭載したプレイステーションやセガサターンなどの次世代機の情報が出回りはじめました。ここで編集部は大胆な路線変更を行います。1月号で総合情報誌として『GAME ON!』を刊行することをアナウンスし、3月号で突然終了してしまうのです。『GAME ON!』の編集には『月刊PCエンジン』のスタッフがそのまま移動するのですが、読者はPCエンジンのファンであり、編集部のファンではなかったのでしょう。『GAME ON!』は大胆なコラボ企画を打ち出したり、意欲的な試みもしていくのですが、3年ほどで休刊の憂き目にあうことになります。

『GAME ON!』創刊号

小学館という大手出版社らしく、当時圧倒的な勢力を誇っていた任天堂やスクウェアとのコネクションをいかした誌面構成です。タイトルこそ伏せられているものの『ライブ・ア・ライブ』の独占紹介もあり、かなり意気込んでいるのがわかりますね。ただ、先にも書いたとおり『月刊PCエンジン』のファンをそのまま取り込むことはできず、先にあった総合誌『ファミコン通信』も揺るがない人気で、期待していたほどの好スタートは切れなかったのではないでしょうか。

 

BEEPではゲームのハード・ソフトにかぎらず、雑誌や攻略本といった情報メディアの買取にも積極的に取り組んでいます。
他店では買取の対象になりづらい、チラシやポスターといった販売促進アイテムも査定しています。
出張買取や宅配買取に関するお客様のご負担はいっさいありませんので、お気軽にご相談ください。

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