今回は、富山県氷見市のお客様より依頼された『ツインファミコン』のオーバーホールをやります。
以前、ディスクドライブのゴムベルト交換修理を載せましたが、今回は修理を含むオーバーホールとなります。
ツインファミコンは製造時期によって前期型と後期型があり、後期型にはコントローラーに連射機能が追加されています。
周辺機器でも連射機能付きコントローラーはありますが、1コントローラーだけの対応になるため、標準で2コントローラーの連射ができるのは2人同時に遊ぶゲームではとても便利ですね。
そのほかにも電源ランプが追加されていたり、時期によってはディスクシステム立ち上げ時の画面表示が違うといったこともあるのですが、やはり連射機能の有無が一番大きな差になるでしょう。
さて。今回、症状としては「ディスクドライブの動作不良」「音にノイズが乗る」「コントローラーのボタンの反応が悪い」といった状態です。
これらは以前に載せたゴムベルト交換の修理ブログと同じ原因なので詳細の説明は省きますが、いずれも、ゴムベルト交換と接点クリーニングにて改善しました。
▲ボタンの反応が悪いときは、接点に不良がないかを確認します。
コントローラーのボタン接点不良はクリーニング作業だけですんなりと解決しました。
特別難しいことではないので今回は流しますが、いずれちょっと突っ込んだ紹介をする予定です。
ここからはオーバーホール作業にシフトしていきます。
まず、ゴムベルトの交換と同じく、ドライブを取りはずした状態までバラします。
次に、右側にあるメイン基板を外していきます。
まず、基板のコネクタを抜いていきます。
けっこう固くて抜きにくいコネクタもあるので破損させないように気をつけます。
コネクタを抜いたら次は、電源スイッチとリセットスイッチ部のカバーをはずします。
▲電源スイッチとリセットスイッチを後ろから見るとこうなっています。
上下にツメが付いているのではずす際にツメを折らないように気をつけて外します。
スイッチ部がはずれたらメイン基板を止めているネジをはずします。
ネジは2本で、カセットを差し込むところにあります。
続いて、カセットのイジェクト機構の金具を抜きます。
これを抜かないと基板がはずせません。
▲イジェクト機構で使っている金属の棒。これがあると基板をはずせません。
これで基板が取りはずせるようになりました。
持ち上げながら背面側に引くようにすると外しやすいです。
アクセスランプのハーネスは付いたままなので、切らないように注意します。
続いて、残っている電源基板をはずします。
コネクタを1個抜いて、ネジをはずしてから基板を動かします。
電解コンデンサの交換をやっていきます。
まずは電源基板から行います。コンデンサの数が少ないので簡単です。
続いて、メイン基板の電解コンデンサの交換を行います。
こちらもコンデンサは少ないのでサッと交換できます。
交換が終わったら、あとは元通りに組み立てて動作確認していきます。
ディスクもカセットも問題なく動作していますので、これでオーバーホールも完了です。
ツインファミコンのオーバーホール自体は、電解コンデンサの数も少ないので特に難しくはないのですが、やはり修理する部分は慣れがないと大変だと思います。
ディスクドライブのゴムベルト以外では、故障しているのをあまり見かけないのですが、発売から35年ほど経っているものですし、いつ故障があっても不思議ではありません。
故障に対する備えはしておいた方が良いでしょう。
BEEPでは今回のツインファミコンをはじめ、レトロゲームハードの修理・オーバーホールを受け付けています。自信のない方はお気軽にご依頼ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
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