長くゲームを遊んでいると、自然と好みのハードやメーカーが定まってくるもので、「買うなら任天堂ハード」「やっぱりセガ」「プレステでカジュアルに…」といったように、その人なりのスタイルが出てきますね。ゲームはなんでも遊びたいタイプの人でないと、所有ハードは特定のメーカーになっていることが多いでしょう。BEEPで買取や査定を担当しているスタッフだって、知識とは別にそれぞれの趣味・嗜好があります。
今回、京都府宇治市のお客様からお譲りいただいたコレクションはファミコン、スーパーファミコン、ゲームキューブにセガサターンと、あまり一緒になることのない”セガ&任天堂”という組み合わせで、しかもファミコンにはなかなか珍しいタイトルもあったので、ここで紹介することにしました。
目次
『MOTHER』『MOTHER2』
コピーライターの糸井重里氏がゲームデザインを手がけたRPG『MOTHER』は、かなり独特の存在感を放っていました。今見ても赤色の箱にロゴデザインのみのパッケージング(これはエルヴィス・コステロのアルバム『ブラッド&チョコレート』へのオマージュだそうです)がスタイリッシュです。その一方でゲームのビジュアルは1900年代初頭のアメリカを舞台にしていたことでポップさがあり、特徴的なテキストもあいまって不思議な魅力となっていました。“エンディングまで、泣くんじゃない”や『~2』の“大人も子供も、おねーさんも。”といったキャッチコピーもこのゲームにふさわしい雰囲気がありますよね。
『ファイアーエムブレム』シリーズ
“シミュレーションRPG”というジャンルを築き上げた名シリーズの『ファイアーエムブレム』です。
第1作であるファミコン版の『~暗黒竜と光の剣』はテレビCMで「ファイアーエムブレム 手強いシミュレーション」と歌われていたのですが、その詞どおりの難しさで30万本ほどの販売にとどまり、任天堂のゲームとしては小規模なヒットでした。しかし、スーパーファミコン版でリメイクされた『~紋章の謎』ではビジュアルも飛躍的に向上したうえに難易度も調整が加わり、倍以上となる77万本を売り上げます。それからは任天堂のさまざまなハードで着実にシリーズを重ねていき、今ではトレーディングカードゲームでも展開するタイトルになっています。高額なプレミアソフトではないものの、ファミコン版の2タイトルが箱・説明書付きできちんとそろっていると「相当なエムブレムファンだな…??」という気がしますよね。
対戦格闘ゲーム移植タイトル
アーケードの対戦格闘ゲームの隆盛期とスーパーファミコンの黄金期はちょうど重なります。そのため、対戦格闘ゲームはスーパーファミコンのオリジナルタイトルも多くありますが、アーケードのヒット作品の移植モノもやっぱり多くあるのです。そして、やはり派手な印象のあるアーケードのほうが人気でした。ブームの火付け役となった『ストリートファイターII』は開発元のカプコンが直々に移植したこともあり、これを機にスーパーファミコンを買う人も多かったですね。また、カプコンのライバル的存在だったSNKのネオ・ジオ代表作『餓狼伝説』『サムライスピリッツ』『龍虎の拳』なども移植自体は別の開発会社ながら、スーパーファミコンに合わせたアレンジがあり、アーケードとは別の楽しみを提供していました。ハードウェアのスペックがはるかに向上した現在では“移植モノはオリジナルの完全再現ができて当然”といった風潮ですが、ハードウェアに差があるからこその表現の違いもなかなか味わい深いものがあります。
セガサターンの代表タイトル
『バーチャファイター』『デイトナUSA』といったタイトルは当時人気絶頂のアーケードゲームがほぼそのまま家庭用ゲーム機で遊べる!! と、セガサターンの看板となった2本。また、家庭用オリジナルの『ワールドアドバンスド大戦略』は細かい設定が組まれた兵器の数々と高度な戦略性が絡み合い、やりこみがいがとてもある内容で、ウォーSLGのファンはほぼ確実にサターンを導入することになったハズです。プレイステーションにも『鉄拳』『リッジレーサー』といったアーケードと遜色のないゲームはありましたが、そのほか多数のラインナップは気軽さが目立っていた印象があります。やはりセガはどちらかというとマニアックな傾向がありますね。それだけにファンの心をがっちりと掴んでいるのでしょう。
その影響か、『三國志IV』は最初に発売されたのはPC-9801版で、家庭用ではスーパーファミコンやプレイステーションなどでもリリースされていますが、やはりサターンに似合っているゲームだという雰囲気がありますね(笑)。※個人の感想です
ジョイントロムシステム データック
データックは1992年に発売されたファミコン用周辺機器です。専用ソフトの『ドラゴンボールZ 天下一武道会』とセットで販売されました。当時ヒットしていたエポック社の『バーコードバトラー』に追従したもので、バーコードを読み取る機能のあるハードです。
“付属のカード以外だけでなく、一般商品についているバーコードを読み取って、キャラクターやアイテムを追加できる”という設計は非常に斬新で、身の回りのものでゲームにどんな変化が起こるのか、多くの子供が夢中になりました。このデータックも30万台以上出荷されていることからも、バーコードゲームの人気がうかがえます。
ただ、ゲームのバリエーションが乏しかった(見た目が違うだけでゲーム内容はほとんど同じものが多かった)ことに加え、スーパーファミコンの台頭も重なり、いつの間にか消え去ってしまった感があります。
『幽遊白書 爆闘暗黒武術会』
データック専用ソフトは先述のとおり、何を買っても見た目だけの変化でゲーム内容はほぼ変わらないものでした。そのため、新規ソフトを買い続ける人は少なく、最後のほうに出たものはあまり流通していません。「ゲーム内容が変わらない=つまらない」ということではないので、30年ほどの時間が経った現在ではキャラクター好きやコレクターにとっては価値あるタイトルになっています。しかも、アナログなカードもセットになっており、すべてがよい状態でそろっていればかなりの高額アイテムです。この『幽遊白書』も市場価値は数万円オーバーの逸品! ちなみに一番高額なものはオリジナルのロボットバトルものである『バトルラッシュ』で、このソフトの市場価値は50万円以上というかなり衝撃的な額です。
BEEPではあらゆる年代のハード&ソフトを買取しています。
専門知識の豊富なスタッフがしっかりとアイテムの確認をし、納得してもらえる査定を心がけています。
今回のように大量でなくても歓迎しております。
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