今回は、東京都八王子市のお客様より依頼されたプレイステーション2の修理をしていきます。
言わずもがな、2000年にソニーが発売した“ゲーム機史上で最も売れたゲーム機”です。
また、今回ご依頼の本体は2001年に限定販売された「ヨーロピアン・オートモービル・カラーコレクション」のライトイエローです。
プレイステーション2の累計生産出荷2000万台達成記念として生産されたもので、ネーミングのとおり、欧州車をイメージした専用色で光沢鏡面処理が施されています。 発売前は東京ゲームショウや銀座ソニービルだけでなく、東京モーターショーでも展示をしたことからも、ソニーの意気込みのアツさを感じますね。 カラーリングは白・赤・黄・青・銀の全5色あり、それぞれ全世界2,000台限定で、日本国内では666台が販売されました。 プレイステーション2本体のシャープな形状と颯爽としたカラーリングはとてもよくマッチングしていて、プレイステーション5がリリースされた現在でもプレミア価格がつくほど。 とてもスタイリッシュで、高級スポーツカーのような雰囲気がありますから、ゲームする気分を盛り上げてくれますね。
…さて。
ご依頼内容は、起動はするがディスクの読み込みが悪くなってしまい、なかなか読み込まないとのこと。
特に裏側が黒、もしくは青いディスクが全然ダメなんですよね。
動作確認を行い、症状の確認を行いました。
聞いていた症状の通り、電源は入り起動はしますがディスクが読み込めず、「ディスクの読み込みに失敗しました」と表示が出ました。
これはPS2にはよく見られる症状で、自分の持っていたPS2も同じ症状になり修理に出した記憶があります。
今となっては新品の交換部品もメーカー保証もありませんから、他の正常動作するPS2から移植するしかないのが現状です。
ですが、まずはピックアップレンズのクリーニングを試してみます。
まず、ドライブまで分解していきます。
本体を裏返してゴム足とプラスチックのカバーを外してネジを8箇所外します。
その後、本体を戻して上カバーを外します。
このとき背面側から少し外して、前面へ抜く感じでやるとドライブのベゼルに引っかからずスムーズです。
また、上カバーのリセットボタンとトレイ排出ボタンにはフレキケーブルが繋がっているので、切らないように注意が必要です。
外した後、上カバーが邪魔なようなら、上カバーからボタンを外してしまってもいいと思います。
カバー裏側にはめ込まれているだけなのですぐに取れます。
次にドライブのフタを外します。
小さいネジが4本で留まっているので失くさないよう注意します。
レンズをクリーニングしてとりあえず動作確認してみますが・・・
動作確認→変わらず・・・
クリーニングでは直らなかったのでドライブ交換していきます。
まず、先程の分解したところまで進めて更に分解していきます。
コントローラ端子、電源ケーブル接続端子付近にあるネジを合計4本外し、本体を裏返します。
そして下カバー部分を持ち上げ外します。
次に電源基板を外します。
ネジを外し、上に引き抜く形で外れます。
外れたら次はHDのスロットを外します。
これは電源のネジと共締めになっていましたので持ち上げるだけで外れます。
続いてファンの配線を外したら、薄いプラスチックとシールドを外します。
すると基板が出てきますので、ドライブから来ている配線を外せばドライブを取り外せます。
別のドライブと交換して、あとは元に戻すだけです。
もし、違う色の本体から交換する場合はドライブのベゼルも交換しないと色がちぐはぐになります。
組み上げて動作確認してみます。
裏が黒や青のディスクもちゃんと認識して読み込みできました。
これでプレイステーション2の修理は完了です。
今回は、程度の良いドライブがすぐに見つかりあっさり交換できましたが、年々正常に読み込めるドライブが少なくなってきているように感じますので、早いうちにクリーニング等をして大事に使っていくことをおすすめします。
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思い入れのあるゲームだから大切に長く使いたい!そんな方に!!
BEEPでは今回のプレイステーション2をはじめ、レトロゲームハードの修理を受け付けていますので是非お気軽にご相談ください。