日本で人気のあるプロスポーツといえば、やはり何といっても野球とサッカーが双璧ですよね。
『ウイニングイレブン』や『プロ野球スピリッツ』といったシリーズ作品が親しまれていて、ゲームの世界でも支持されているのがわかります。
国が変わればそのへんの嗜好が変わるのはあたりまえですが、アメリカでスポーツといえば、アメリカンフットボール、バスケットボール、野球、アイスホッケーが人気で、俗に4大メジャースポーツ（※）と言われています。
※最近ではサッカーがアイスホッケーの人気を抜いたようで、この呼称にも変化が出てきているようです
当然のようにアメリカのゲーム市場にもこれらのスポーツを採用したタイトルが発売されていました。 今回、神奈川県の横浜市からお譲りいただいたドリキャスのソフトは、そのアメリカの4大スポーツそれぞれを題材にしたものです。
『ワールド シリーズ ベースボール 2K2』
『NBA 2K2』
『NFL 2K2』
『NHL 2K2』
この“2Kシリーズ”と呼ばれる4タイトル、当時のアメリカではかなりのヒット作で毎年新作がリリースされていました。
NBAにいたっては、現在でもシリーズが継続しているほどです。
アメリカでそれほどの人気を誇りながら、なぜ日本ではこれらがレアソフトなのか？
国ごとの人気スポーツの違いだけではなく、販売ルートが特殊だったんですね。
家電量販店やゲームショップなどの一般流通には乗らず、ドリームキャストダイレクト（現在のセガダイレクト）の通信販売限定商品として発売されたために、出荷本数が少なく、結果としてアメリカでのメジャースポーツにも関わらず、レアソフトになってしまいました。
通常、スポーツゲームがレアソフトになることはありません。
あまりスポーツゲームに関心のないゲーマーからすれば、
「スポーツゲームで、しかもアメリカのメジャーなプロリーグものなのにレアなの？？？」
という感覚でしょうね。
ただ、ちょっと本数が少ないだけではそこまでプレミア化はしません。
やはりゲームとしての面白さを備えているからこその価値です。
『ワールド シリーズ ベースボール 2K2』
ジャケットを飾る選手はペドロ・マルティネス。
現役時代はサイ・ヤング賞（その年で一番すごい投手に贈られる、栄誉の極みです）を3回受賞した超ド級のプレイヤーです。
ボストン・レッドソックス在籍時の1999年にはシーズン300奪三振も記録し、引退後はもちろんアメリカ野球殿堂入りを果たしています。
この2Kシリーズの特徴としては、当時のチームや所属選手が実名であることに加え、そこにオリジナルの選手を投入できることでしょう。
身長、体重といった身体的特徴以外にもプレースタイルやコスチュームの細かいところまで設定できます。
「この時代、このチームにこんな選手がいたらどうなるのか…？」
といったイマジネーションが刺激されますね。
『NBA 2K2』
こちらのジャケットはフィラデルフィア・76ers在籍時のアレン・アイバーソン。
高校生のころからバスケットボールのスタープレイヤーとして活躍し、NBAでも得点王、オールスターMVPなどの輝かしい賞を獲得しています。（しかもアメリカンフットボールでも名を馳せていたという…）
アメリカでは低身長のスーパースターのように言われていますが、6フィート（183cm）あります…。
2Kシリーズのチュートリアルモードは、表示される指示どおりに動くタイプのものではなく、自分で操作をあれこれと試して把握していくタイプのものです。
実際のスポーツと同様の試行錯誤はゲームへの没入感を高めているような気がします。
『NFL 2K2』
NFL史上最高のワイドレシーバーのひとりに挙げられるランディ・モスの勇姿がジャケットです。
15歳の時から100m走の記録が10秒94というズバ抜けた身体能力を誇り、所属したチームで目覚ましい活躍をしました。
身長も6フィート4インチ（193cm）と高身長で、まさにプロスポーツのスーパースターといった貫禄がありますね。
アメリカだったらほとんどの人に馴染みがあっても、日本ではよく知られていないスポーツだけに、説明書でしっかりとゲームの基本構成やルールなどが紹介されています。
文字量はそれなりに多いのですが、じつはそんなに複雑でもないんですね。（やっぱりプレイヤーの体格が大きく影響するのが普及しづらい原因だよなァ…と思います）
しかし、ゲームの世界では自由に暴れ回れます！
実際に自分が体を動かす以上の爽快感を味わえるので、これはある意味、リアルスポーツを超えたゲームなんじゃないかと！（笑）
『NHL 2K2』
オリンピックのアメリカ代表選手としても活躍したクリス・ドゥルーリーがジャケットです。
この当時はコロラド・アバランチでプロとしてのキャリアをスタートさせたころで、ホッケー史上では初のホービー・ベイカー記念賞（NCAAの年間最優秀選手賞）とカルダー記念トロフィー（シーズン最優秀新人選手）の両方を獲得した選手としてひときわ輝きを放っていました。
ゲームを遊ぶうえで大切なことのひとつに“動かしているだけで気持ちがいい”というのがありますが、その点でこのアイスホッケーはアナログスティックの操作感と氷の上を滑る感覚が絶妙にマッチしていて素晴らしいです！
手で操作しているのに、リンク上にいる気分になれます。
また、アイスホッケーの異名“氷上の格闘技”を特徴づける乱闘もゲーム中に発生するのがポイントです。
ほんの余談ですが、それぞれのゲームディスクには競技に使う道具がデザインとして組み込まれています。
最近のダウンロード販売にはない、実体メディアならではの楽しみですね。
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