1983年に発売された[ PC-8001/ PC-8001mkII/ PC-8801/PC-8801mkII]対応ソフト『FANFUN』の作者 宮田康宏氏による著書「黎明期のパソコンゲーム開発」が先日BEEPにて販売を開始いたしました。※現在売り切れ
本誌は元々宮田氏がnoteにて「黎明期のパソコンゲーム開発」というタイトルで50回に分けて投稿していた作品でした。
1970年代後半から1980年代前半の世間にパソコンが登場しはじめ、パソコン上で動くゲームも開発されるようになってきた時代、当時パソコンでどのようにゲーム開発が行われていたのかを氏の実体験や思い出などが掲載されております。
宮田康宏氏 開発作品
PC-8001
「FANFUN」
「ZAXUS」
PC-6001mkⅡ
「NEW FANFUN」
※エニックス社主催の「第2回ゲーム・ホビープログラムコンテスト」最優秀プログラム賞作として1983年に製品化、発売された宮田氏の作品「FAN FUN」。
作者紹介より「風船の滑らかな動きと重量感の変化をつけ、臨場感のあるゲームを作ります。」
「黎明期のパソコンゲーム開発」書籍化について
宮田氏が保管している、ゲーム開発時の資料(方眼紙デザイン、アイデアメモなど)を書籍・アーカイブとして残す、そして黎明期のパソコンゲーム開発の時代背景・開発までの苦労話などを資料化し、共有するため2020年10月18日から2020年11月15日までクラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」にて募集。219人の支援により目標を達成し書籍化となりました。
◆書籍化(アーカイブプロジェクト)について
Note上で宮田氏が「黎明会のパソコンゲーム開発」として投稿してきた内容を、再度見直し・資料の追加を行い、小冊子風にまとめたもので、動画で再現できない部分は複数の写真で表現や記述内容を若干見直すことで掲載。全50回のNOTEを7章に分けて紹介
「CAMPFIRE」に掲載されたコメントより
◆書籍化をやろうと決めた理由
約40年前、パソコンが世の中に出始めた頃のゲーム開発は、開発環境もツールもなく、紙と鉛筆でゲームを開発していた時代でした。
そのため当時の開発資料は非常に少なく、保存状態も良くないため、本活動を通して当時の開発時の苦労話や資料を多くの方に知っていただき、残していきたいと考えています。
「黎明会のパソコンゲーム開発」目次
第1章:パソコン黎明期
#1:どのような時代だったか
#2:パソコンの性能と開発言語
#3:ゲーム開発のための情報源
#4:手探りのゲーム開発
#5:当時のパソコン事情
第2章:はじめてのパソコン
#6:はじめてのパソコン購入
#7:BASICに熱中!
#8:BASICからアセンブラへ
#9:コンテストに応募
#10:ハードウェアを「しゃぶりつくす」
第3章:ゲーム創りの開始
#11:模倣から学ぶ
#12:アイデアをひねり出す
#13:作っては、壊す
#14:ゲームデザイン
#15:「ゲーム」というシステムに仕上げる
第4章:FANFUNを創る
#16:開発のきっかけ
#17:ゲームの基本を創る
#18:キャラクタに動きを加える
#19:面のバリエーション
#20:ボーナスステージ
#21:テストプレイと改善
#22:テストプレイと改善
#23:タイトルづくりと気配り
#24:コンテストに応募!
#25:入選の連絡が来た!
#26:迫りくる納期
#27:パッケージが出来た!
#28:広告と販売
#29:人気ランキングと反響
#30:契約と印税
第5章:NEW FANFUN に移植
#31:移植の話がきた
#32:機種の特徴を活かす
#33:もっと面白く!
#34:細かな改良
#35:パッケージ販売
第6章:ZAXUSを創る
#36:アイデアと基本コンセプト
#37:画面設計と背景
#38:登場キャラクタ
#39:細かい所にこだわる
#40:PC-8001の限界に挑戦
#41:隠しボーナスとエンディング
#42:コンテストへの応募
#43:出荷に向けて
#44:パッケージ完成
#45:販売後の影響
第7章:黎明期から成長期へ
#46:ハードの性能向上/開発環境の充実
#47:ゲームの質の変化/ユーザ層の拡大
#48:パソコン40周年記念
#49:今でも遊べるレトロゲーム
#50:さいごに
#48:パソコン40周年記念
2019年9月28日秋葉原ラジオ会館にて開催されたPasocomMini体験会に参加されていた宮田氏。トークイベントにも登壇し当時の環境などをお話されました。
(イベントの内容はBEEPのブログでも紹介しております。)
#49:今でも遊べるレトロゲーム
入手が困難になってきた実機ですが、最近は実機以外でも楽しむことができます。
その中でも今回宮田氏が掲載したのはNintendo Switchに「プチコン」というプログラミングツールを使い実際に自分で組む方法とハル研究所様から発売された「PasocomMini PC-8001(売り切れ)」で遊ぶ方法。
(どちらも簡単に入手可能なので、遊びたいけど実機が…という方にオススメです。)
今回ご紹介させていただきました 宮田康宏氏の著書「黎明期のパソコンゲーム開発」はBEEP通販サイトにて好評販売中です。
大変人気のある作品のためお品切れの際にはご容赦ください。