今回は、宮城県仙台市のお客様より依頼されたゲームポケコンの修理をしていきます。
これは、1985年にエポック社から発売された携帯型ゲーム機です。
この頃の携帯ゲーム機というと、各種LSIゲームやゲームウオッチに代表されるように1本体1ゲームでしたが、本機は国内で初めて交換式のカートリッジにより複数ゲームが遊べるように設計された携帯ゲーム機と言えます。
しかし悲しいかな、肝心のカートリッジが5種類しか発売されず市場から姿を消していきました。
後に任天堂はこの路線でゲームボーイを成功させていますから、方向性は間違ってなかったんでしょうが・・・やはり魅力的なソフトがあってナンボですよねぇ。
さて、ご依頼としては液晶の表示が薄くなってしまっているから見えないとのこと。
現物は見たことはなく、修理したこともないため、症状としてはゲーム&ウオッチと同じだろうと思っていました。
ですが、届いて動作確認してみたところ、確かに色は薄いのですが液晶自体に問題がありそうな感じはなく、動作自体は問題ありませんでした。
では、色が薄い原因はなんだろうと思っていたら、本体左側に謎のボリュームがあることに気が付き、
回してみると。。。
色が濃くなるではありませんか!
コントラストのボリュームでした。
でも、ボリュームの接点が汚れているらしく、回すと液晶にザラつきがあります。
接点クリーニングすれば直りそうなので、思っていたより簡単な修理になりそうです。
それでは作業に入ります。
まずは分解していきます、右側に刺さっているカートリッジを外します。
次に、裏返してカバーを外すためにネジを取ります。
裏側にあるネジ7本(電池BOX内1本)を外して、持ち上げると外れます。
件のボリュームになります。
この接点に接点復活剤を流し込んで回して、汚れを落とします。
ついでにボタンの接点部も掃除しときます。
ちょっとやったら組み上げて動作確認してみます。
これで修理は完了となります。
今回は反射板・偏光板の交換と思っていたのですが、いざ確認してみるとボリュームの接点不良だけでした。
作業には特に難しい技術は必要なく、ドライバーが使えればできると思います。
また、今回のようなボリュームが原因の場合はいきなり交換ではなく、まずは接点クリーニングを試してみることが良いと思います。
案外簡単に直ってしまうかもしれませんよ。
BEEPでは今回のゲームポケコンをはじめ、レトロゲームハードの修理を受け付けていますので是非お気軽にご相談ください。