群馬県前橋市のお客様よりNECのPC-88VAシリーズを大量にお譲りいただきました。
VAシリーズは長年マイコンの先頭を走っていたPC-88が性能的に厳しくなってきた80年代後半にグラフィックの強化とCPUの16bit化を施して発売されました。PC-88も遂に16bitへと期待も高まった本製品ですが、残念ながら期待ほどの成功は収められず僅か2年で終わってしまいました。今回はそんな悲運のマシンVAをご紹介いたします。ちなみにVAは「ビジュアル・オーディオ」の意味だったりします。
ご依頼者の方は88の大ファンで「VAまで購入するのは義務だった」と力強く仰っていまして箱付きのVA3までございました。
自分は見た時、88らしい横置きの正統進化で良いデザインだなと思っていたVAですが(この後にMCが縦置きで発表されてかっこよかったけど少し残念でした)、同時期に登場したX68000と比較して値段ではVAに軍配が上がっていましたがこちらを買うかと言われると……というのがありましたね。しかも同じNECのPC-98シリーズもまた、VM以降かなりゲームの方に進出していた事を考えると、本当に出るタイミングが悪かったとしか言いようがありません(実際自分も98を既に購入していたのでこちらは……)。V3では2TDという企画の大容量FDを採用していましたが流行りませんでしたねー。
しっかり動作するVAもお譲りいただいております。色々境遇が可哀そうなVAですが、ゲームの方では面白い作品も結構ございました。まずR-TYPEのVA版、このバージョンにしかないOPEDが新規に作られていて、さらに移植度も結構良くて中々の出来でした。主人公がこの作品のシリーズでは珍しく生存しているのですが最後には髪の毛が白く……。短い中でも激闘を思い起こさせ印象に残る良いEDだと思います。さらにサウンドも素晴らしいので是非遊んでみてほしい一作です。
他には『森羅万象』なんかもありましたね。マルチエンディングでかつ3Dビューとサイドビューが切り替わるシューティングで、かなり気合の入った完成度で友人宅で遊ばせてもらった時、若干VAを購入しなかったのを後悔するくらいには面白かったように記憶しています。今回動作確認に使用したこちらのテトリスもしれっとVA版です(こちらも同時にお譲りいただいたものです)。
こうして改めて眺めていますと、当時ほど悪い印象は無いなって感じがします。やっぱり戦国時代に生まれてしまったのがね……という気持ちでいっぱいに。生まれた環境が可哀そうだった悲運のマシンPC-88VAのご紹介でした。
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